応用情報処理技術者試験の対策サイトです。 応用情報処理技術者試験の午前問題を中心とした基礎用語の解説を中心に掲載します。書き始めたばかりなので、内容はまだまだ不十分です。
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10.戦略 > 10.2 システム企画

ファブレスのファブとは、工場(fabrication facility)を意味します。つまり、工場を持たない(レス)企業です。過去問(H21秋IP問8)では、「自社では工場をもたずに製品の企画を行い,ほかの企業に生産委託する企業形態のこと」とあります。

ファブレス企業の利点として、「生産設備である工場をもたないので,資金が固定化せず,需給変動や製品ライフサイクルに伴うリスクが低減できる(H25秋ST問20)」ことがあります。

これとは逆がファウンドリです(おそらく試験には出ません)。過去問(H25秋ST問20)では、「生産設備をもたない複数の企業の製造を請け負うことによって,効率の良い設備運営や高度な研究開発を行える」とあります。

■H21秋IP
問8 ファブレスを説明したものはどれか。
ア 相手先の商標やブランドで製品を製造し,供給すること
イ 自社では工場をもたずに製品の企画を行い,ほかの企業に生産委託する企業形態のこと
ウ 製品の企画から製造,販売までの機能を垂直統合した製造小売業のこと
エ 製品の設計,試作,製造を一括して生産受託するサービスのこと

【正解】イ
アはOEM、ウはSPAです。

■H25秋ST
問20 ファブレスの特徴を説明したものはどれか。
ア 1人又は数人が全工程を担当する方式であり,作業内容を変えるだけで生産品目
 を変更でき,多品種少量生産への対応が容易である。
イ 後工程から,部品納入の時期,数量を示した作業指示書を前工程に渡して部品供給を受ける仕組みであり,在庫を圧縮することができる。
ウ 生産設備である工場をもたないので,資金が固定化せず,需給変動や製品ライフサイクルに伴うリスクが低減できる。
工 生産設備をもたない複数の企業の製造を請け負うことによって,効率の良い設備運営や高度な研究開発を行える。
 
正解は ウ
イはJIT

■H29秋AP
問66 半導体ファブレス企業の説明として,適切なものはどれか。
ア 委託者の依頼を受けて,自社工場で半導体製造だけを行う。
イ 自社で設計し,自社工場で生産した製品を相手先ブランドで納入する。
ウ 自社内で回路設計から製造まで全ての設備をもち,自社ブランド製品を販売する。
エ 製品の企画,設計及び開発は行うが,半導体製造の工場は所有しない。

【正解】エ

ベンダ企業を選定後は、契約締結を実施します。しかし、システム構築に関して、ユーザとベンダ間で意見の食い違いが多発し、紛争が生じることがありました。

そこで経済産業省は、ユーザ・ベンダ間の取引関係や役割分担を明確化し、取引・契約のあるべき理想的なモデル「情報システム・モデル取引・契約書」をまとめました。

この内容によれば、情報システムの開発において,工程ごとに個別契約を締結する多段階契約の考え方があります。その目的は、前工程の遂行の結果,後工程の見積前提条件に変更が生じた場合に,各工程の開始のタイミングで,再度見積りを可能とするためです。

多段階契約の具体的な方法ですが、大きく要件定義などの上流工程とプログラミングなどの下流工程で分けることが望まれます。
〕弖鐵蟲舛覆匹両緡工程
構築するシステムがどのような機能となるか明確になっておらず、ユーザ側が主体となるため、準委任契約とします。
▲廛蹈哀薀潺鵐阿覆匹硫捨工程
ベンダが主体となるため、請負型とします。
以下も参照ください。
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/keiyaku/model_keiyakusyo_gaiyou.pdf

------過去問

■H29秋
問65 “情報システム・モデル取引・契約書”によれば,情報システムの開発において,多段階契約の考え方を採用する目的はどれか。ここで,多段階契約とは,工程ごとに個別契約を締結することである。
ア 開発段階において,前工程の遂行の結果,後工程の見積前提条件に変更が生じた場合に,各工程の開始のタイミングで,再度見積りを可能とするため
イ サービスレベルの達成・未達の結果に対する対応措置(協議手続,解約権,ペナルティ・インセンティブなど)及びベンダの報告条件などを定めるため
ウ 正式な契約を締結する前に,情報システム構築を開始せざるを得ない場合の措置として,仮発注合意書(Letter of Intent : LOI)を交わすため
エ ユーザ及びベンダのそれぞれの役割分担を,システムライフサイクルプロセスに応じて,あらかじめ詳細に決定しておくため
【正解】ア

■H28秋
問66 “情報システム・モデル取引・契約書”によれば,要件定義工程を実施する際に,ユーザ企業がベンダと締結する契約の形態について適切なものはどれか。
ア 構築するシステムがどのような機能となるか明確になっていないので準委任契約にした。
イ 仕様の決定権はユーザ側ではなくベンダ側にあるので準委任契約にした。
ウ ベンダに委託する作業の成果物が具体的に想定できないので請負契約にした。エ ユーザ内のステークホルダとの調整を行う責任が曖昧にならないように請負契約にした。

【正解】ア

■H26秋
問66 “情報システム・モデル取引・契約書”によれば,ユーザ(取得者)とベンダ(供
  給者)間で請負型の契約が適切であるとされるフェーズはどれか。
10-2_H26a_問66
ア システム化計画フェーズから導入・受入支援フェーズまで
イ 要件定義フェーズから導入・受入支援フェーズまで
ウ 要件定義フェーズからシステム結合フェーズまで
エ システム内部設計フェーズからシステム結合フェーズまで

【正解】エ

■H29秋
問64 共通フレーム2013によれば,要件定義プロセスで行うことはどれか。
ア システム化計画の立案     イ システム方式設計
ウ ソフトウェア詳細設計     エ 利害関係者のニーズの抽出
【正解】エ

問65 “情報システム・モデル取引・契約書”によれば,情報システムの開発において,多段階契約の考え方を採用する目的はどれか。ここで,多段階契約とは,工程ごとに個別契約を締結することである。
ア 開発段階において,前工程の遂行の結果,後工程の見積前提条件に変更が生じた場合に,各工程の開始のタイミングで,再度見積りを可能とするため
イ サービスレベルの達成・未達の結果に対する対応措置(協議手続,解約権,ペナルティ・インセンティブなど)及びベンダの報告条件などを定めるため
ウ 正式な契約を締結する前に,情報システム構築を開始せざるを得ない場合の措置として,仮発注合意書(Letter of Intent : LOI)を交わすため
エ ユーザ及びベンダのそれぞれの役割分担を,システムライフサイクルプロセスに応じて,あらかじめ詳細に決定しておくため
【正解】ア

問66 半導体ファブレス企業の説明として,適切なものはどれか。
ア 委託者の依頼を受けて,自社工場で半導体製造だけを行う。
イ 自社で設計し,自社工場で生産した製品を相手先ブランドで納入する。
ウ 自社内で回路設計から製造まで全ての設備をもち,自社ブランド製品を販売する。
エ 製品の企画,設計及び開発は行うが,半導体製造の工場は所有しない。
【正解】エ

問67 営業部門で設定するKPIとKGIの適切な組合せはどれか。
10-2_H29a_問67
【正解】エ

■H28秋
問64 リサイクル法に基づく規制に準拠した使用済PCの回収・再資源化に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 回収・再資源化の対象は,ディスプレイ以外のデスクトップPC,及びノートブックPC本体である。
イ 家庭から廃棄される際に,  PCリサイクルマーク付きのPCは,メーカや輸入販売業者の責任で回収・再資源化する。
ウ 家庭から廃棄される自作PC又は倒産したメーカ若しくは輸入販売業者のPCは,回収・再資源化の対象外である。
エ 企業から廃棄されるPCは,メーカによる回収一再資源化の対象外であり,企業によって産業廃棄物として処理される必要がある。
【正解】イ

問65 非機能要件項目はどれか。
ア 新しい業務の在り方や運用に関わる業務手順,入出力情報,組織,責任,権限,業務上の制約などの項目
イ 新しい業務の遂行に必要なアプリケーションシステムに関わる利用者の作業,システム機能の実現範囲,機能間の情報の流れなどの項目
ウ 経営戦略や情報戦略に関わる経営上のニーズ,システム化・システム改善を必要とする業務上の課題,求められる成果一目標などの項目
エ システム基盤に関わる可用性,性能,拡張性,運用性,保守性,移行性,セキュリテイ,システム環境などの項目
【正解】エ

問66 “情報システム・モデル取引・契約書”によれば,要件定義工程を実施する際に,ユーザ企業がベンダと締結する契約の形態について適切なものはどれか。
ア 構築するシステムがどのような機能となるか明確になっていないので準委任契約にした。
イ 仕様の決定権はユーザ側ではなくベンダ側にあるので準委任契約にした。
ウ ベンダに委託する作業の成果物が具体的に想定できないので請負契約にした。エ ユーザ内のステークホルダとの調整を行う責任が曖昧にならないように請負契約にした。
【正解】ア

■H27秋
問65 情報システムの調達の際に作成されるRFIの説明はどれか。
ア 調達者から供給者候補に対して,システム化の目的や業務内容などを示し,情報の提供を依頼すること
イ 調達者から供給者候補に対して,対象システムや調達条件などを示し,提案書の提出を依頼すること
ウ 調達者から供給者に対して,契約内容で取り決めた内容に関して,変更を要請すること
エ 調達者から供給者に対して,双方の役割分担などを確認し,契約の締結を要請すること
【正解】ア

問66 環境省の環境表示ガイドラインによれば,環境表示の説明はどれか。
ア 温室効果ガスを削減するために,企業や国が排出枠を決め,温室効果ガスが排出枠に届かない不足分と,排出枠に収まらない超過分を,企業や国が市場で取引することを明らかにしたもの
イ 国や地方公共団体などの公的機関が,率先して環境物品(環境負荷の低減に資する製品やサービス)の調達を推進するなど,環境物品への需要の転換を促進するために必要な事項を規定したもの
ウ 製品やサービスについて,環境に配慮した点や環境負荷の低減効果などの特徴,事業者の環境配慮への姿勢を,説明文やシンボルマーク,図表などを通して主張したもの
エ 風力,太陽光,バイオマスなどの再生可能エネルギーによって発電されたグリーン電力が,化石燃料に比較して温室効果ガスの排出量が少ないなどという環境付加価値を取引可能な証書にしたもの
【正解】ウ

■H26秋
問64 受注管理システムにおける要件のうち,非機能要件に該当するものはどれか。
ア 顧客から注文を受け付けるとき,与信残金額を計算し,結果がマイナスになった
 場合は,入力画面に警告メッセージを表示すること
イ 受注管理システムの稼働率を決められた水準に維持するために,障害発生時は半
 日以内に回復できること
ウ 受注を処理するとき,在庫切れの商品であることが分かるように担当者に警告メ
 ッセージを出力すること
エ 出荷できる商品は,顧客から受注した情報を受注担当者がシステムに入力し,営
 業管理者が受注承認入力を行ったものに限ること
【正解】イ

問65 総合評価落札方式による調達を説明したものはどれか。
ア 価格,提案内容などが点数化され,最高得点の提案が選ばれる。
イ 過去の採用実績が総合的に評価され,入札を経ずに業者が選ばれる。
ウ 所定の契約限度額の枠内で最も優れた提案が,入札を経ずに選ばれる。
エ 予定価格の制限の範囲内で最低価格の提案が選ばれる。
【正解】ア

問66 “情報システム・モデル取引・契約書”によれば,ユーザ(取得者)とベンダ(供
  給者)間で請負型の契約が適切であるとされるフェーズはどれか。
10-2_H26a_問66
ア システム化計画フェーズから導入・受入支援フェーズまで
イ 要件定義フェーズから導入・受入支援フェーズまで
ウ 要件定義フェーズからシステム結合フェーズまで
エ システム内部設計フェーズからシステム結合フェーズまで
【正解】エ

調達の流れは、大きく次の4つからなります。
…潅7弉
 調達時期、調達範囲などを明確化します。
提案依頼
 必要に応じてRFI(Request For Information:情報提供依頼書)を提出し、情報を集めます。提案をベンダに依頼する際には、RFP(Request For Proposal:提案依頼書)を作成し、ベンダに提示します。

RFPとRFIに関しては、以下に詳しく記載しました。
http://sm.seeeko.com/archives/65869432.html

D潅A定
  提案評価基準を定め、その基準に従ってベンダを選定します。
つ潅の実施
 契約締結します。このときに、知的財産権などに関する利用許諾契約等も踏まえます。

1.RFP
(1)RFPとは
RFP(Request For Proposal)とは言葉の通り、提案(Proposal)を依頼(Request)する「提案依頼書」のことです。過去問では、「システムの調達に際して,調達側から技術的要件やサービスレベル要件を提示し,ベンダに対して,指定した期限内で効果的な実現策の提案を依頼する文書(H21NW午前1問25不正解選択肢より)」とあります。また、RFPを作成する目的として、過去問(平成27年春IP)では、「ベンダに提案書の提示を求め,発注先を適切に選定する」とあります。

過去問(平成21年春IP)を一つ解いてみましょう。
問3 システム開発に関するRFP (Request For Proposal)の提示元及び提示先として,適切なものはどれか。
ア 情報システム部門からCIOに提示する。
イ 情報システム部門からベンダに提示する。
ウ 情報システム部門から利用部門に提示する。
エ ベンダからCIOに提示する。
正解はイです。言葉の定義を知っていれば、簡単でしたね。

もう一つ過去問(平成22春AP午前)を解いてみましょう。
問65 ベンダに対する提案依頼書(RFP)の提示に当たって留意すべきことはどれか。
ア 工程ごとの各種作業の完了時期は,ベンダに一任するよう提示する。
イ 情報提供依頼書(RFI)を提示したすべてのベンダに提示する。
ウ プログラム仕様書を提案依頼書に添付して,ベンダに提示する。
エ 要件定義を機能要件,非機能要件にまとめて,ベンダに提示する。
正解はエです。

(2)調達の流れ
過去問(平成22年春FE午前)を解いてみましょう。
問67 “提案評価方法の決定"に始まる調達プロセスを,調達先の選定,調達の実施,提案依頼書(RFP)の発行,提案評価に分類して順番に並べたとき、cに入るものはどれか。

提案評価方法の決定 → a → b → c → d

ア 調達先の選定
イ 調達の実施
ウ 提案依頼書(RFP)の発行
エ 提案評価
正解は、提案依頼書(RFP)の発行 → 提案評価 → 調達先の選定 → 調達の実施 です。
ですから、正解はアです。

(3)調達の評価
こちらも過去問(H22年秋IP)を見ましょう。
問4 複数のシステム開発ベンダからRFPに基づいた提案を受けた。開発ベンダの選定方法として,最も適切なものはどれか。
ア あらかじめ設定しておいた評価基準を用いて,提案内容を比較して選定する。
イ 開発費用を抑えるために,提案内容によらず開発費用が最も安いベンダを選定する。
ウ それぞれのベンダの強みと弱みを,SWOT分析を用いて評価して選定する。
エ ファンクションポイント法を用いて,提案システムの機能の充実度を測定して選定する。
正解は、アです。あらかじめ設定した評価基準を用います。


2.RFI
利用シーンは少なくなありますが、RFI(Request For Information:情報提供依頼書)という言葉もあります。RFPとの違いを理解しましょう。
過去問(平成26年秋ST)を見ましょう。
問5 1T技術動向,ソフトウェアパッケージ情報,開発方法論などの情報提供をベンダに要請するものはどれか。
ア IFB
イ RFI
ウ RFP
エ RFQ

正解はイのRFIです。


H27秋AP
問65 情報システムの調達の際に作成されるRFIの説明はどれか。

ア 調達者から供給者候補に対して,システム化の目的や業務内容などを示し,情報の提供を依頼すること
イ 調達者から供給者候補に対して,対象システムや調達条件などを示し,提案書の提出を依頼すること
ウ 調達者から供給者に対して,契約内容で取り決めた内容に関して,変更を要請すること
エ 調達者から供給者に対して,双方の役割分担などを確認し,契約の締結を要請すること


アがRFP、イがRFP

アのIFB(Invitation For Bids)は、「入札募集」という意味です。官公庁の入札のおいてベンダに入札を依頼する入札公告と考えてください。
エのRFQ(Request For Quotation)は、ベンダに見積もり(Quotation)を依頼(Request)する「見積依頼書」です。

問65 組込みシステム開発において,製品に搭載するLSIを新規に開発したい。LSI設計を自社で行い, LSI製造を外部に委託する場合の委託先として,適切なものはどれか。

ア IPプロバイダ
イ デザインハウス
ウ ファウンドリ
エ ファブレスメーカ
正解は、ウです。

システム化企画に関して、応用情報技術者試験のシラバスでは、以下の3つの節から成り立っています。
1.システム化計画
2.要件定義
3.調達計画・実施

最初のシステム化計画に関しては、特筆すべきキーワードはありません。
システム化計画の立案には、導入する際のリスク分析をきちんとすることだけを押さえておきましょう。具体的には、どんなリスクがあり、そのリスクの発生頻度・影響・範囲などを把握します。そして、リスクに応じたリスク対策(リスク回避,損失予防,損失軽減,リスク移転,リスク保有など)を行います。

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