応用情報処理技術者試験の対策サイトです。 応用情報処理技術者試験の午前問題を中心とした基礎用語の解説を中心に掲載します。書き始めたばかりなので、内容はまだまだ不十分です。
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9.マネジメント > 9.1 プロジェクトマネジメント

■H27春AP午前
問52 PMBOKによれば,“アクティビティ定義”プロセスで実施するものはどれか 。
ア 作業順序,所要期間,必要な資源などから実施スケジュールを作成する。
イ 作業を階層的に要素分解してワークパッケージを定義する。
ウ プロジェクトで実施する作業の相互関係を特定して文書化する。
エ プロジェクトの成果物を生成するために実施すべき具体的な作業を特定する。
【正解】エ

■H26秋AP午前
問52 ソフトウェア開発プロジェクトで行う構成管理の対象項目として,適切なもの はどれか。
ア 開発作業の進捗状況            ウ プログラムのバージョン
イ 成果物に対するレビューの実施結果   エ プロジェクト組織の編成
【正解】ウ

■H24秋AP午前
問54 プロジェクトの品質マネジメントにお いて,プロセスが安定しているかどうか, 又はパフォーマンスが予測のとおりである かどうかを判断するために用いるもので あって,許容される上限と下限が設定さ れているものはどれか。
ア 管理図     イ 実験計画法
ウ 流れ図     エ ペンチマーク
【正解】ア

■H24春AP午前
問54 システムの要求分析時に行うインタ ビュー実施上の留意点のうち,適切なもの はどれか。
ア インタビュー対象者の回答が,事実であるか推測であるかを区別すべきである。
イ インタビューの対象者は,その業務を直接行っている担当者に限るべきである。
ウ 質問内容を記入した用紙を事前に渡すことは,避けるべきである。
エ 質問は,“はい"か"いいえ"で答えられるものに限るべきである。
【正解】ア

1.プロジェクトとは何か
プロジェクトと言えば、中島みゆきさんの「地上の星」が流れるプロジェクトXを思い出します。NHKのこのドキュメンタリーでは、黒部ダム、東京タワー、自動改札機などを作り上げるプロジェクトの様子が生々しく映し出されています。それらのように、明確な目標に向かってチームで進めていくのがプロジェクトです。

IPAの応用情報技術者試験のシラバスでは、以下のように述べられています。
プロジェクトは,目的を達成するために実施する有期的な活動であり,プロジェクトには開始日と終了日があることを理解する。
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/syllabus_ap_ver3_0.pdf

ですから、長年システムを運用しており、今後も続く・・・というのは、期間が定められていないのでプロジェクトではありません。

【参考】
プロジェクトマネージャ試験のシラバスにはプロジェクトの特性として、「有期性,独自性,段階的詳細化」の3つが記載されています。プロジェクトは、ルーティン業務ではありません。目指すべき目的を達成するための、期限がある活動です。
※段階的詳細化とは、プロジェクトの進行とともに詳細が決まっていくということです。大きなプロジェクトの場合、最初は大枠しか決まりませんよね。

2.プロジェクトマネジメントとは
プロジェクトは特に大規模なものになれば、参加するメンバーの数も、期間も長くなります。なにも管理せずに進めていくと、工期内に完成しないとか、品質が悪いなどの問題が発生します。どこで、プロジェクトを管理するプロジェクトマネジメントです。
応用情報技術者試験のシラバスの言葉を借りると、「プロジェクトを円滑に推進して目的を達成するために,計画する(Plan),計画に沿って作業を進める(Do),計画と実績の差異を検証する(Check),差異の原因へ対処する(Act)のPDCA マネジメントサイクルで管理すること」です。

【参考】
IPAのITパスポートのシラバスには、プロジェクトマネジメントのプロセスに関して次のように述べられています。
プロジェクトを立ち上げ,計画に基づいてプロジェクトを進め,レビューなどを通じて進捗,コスト,品質及び人的資源をコントロールし,目標を達成する流れであることを理解する。

3.プロジェクトマネージャ
過去問(H24春IP問48)では、「プロジェクトの立上げ時に考慮すべき事項」として、「プロジェクト立上げに当たって,プロジェクトマネージャを任命し責任や権限を明確にしておく」とあります。このように、プロジェクト立ち上げ時には、まずプロジェクトマネージャを決めます。そして、プロジェクトマネージャがプロジェクトのメンバーを統括し、プロジェクトの指揮をとります。
情報セキュリティマネジメント試験を目指す剣持成子_6 

プロジェクトマネージャとは、野球部でいうと、キャプテンですか?
いや、監督です。キャプテンは自らプレーをしますが、監督はプレーをしません。(ヤクルトの古田選手や谷繁選手は例外です)
プロジェクトマネージャの力量で、プロジェクトの成否が大きく左右されます。よって、マネジメントに専念するべきでしょう。

プロジェクトマネジメントといえばPMI(Project Management Institute:米国プロジェクトマネジメント協会)のPMBOK(Project Management Body of Knowledgeプロジェクトマネジメント知識体系)が欠かせません。

参考ですが、応用情報技術者試験のシラバスでは、「サブジェクトグループ」というまとめ方をしています。内容は同じです。
プロジェクトマネジメントの十のサブジェクトグループ
プロジェクトマネジメントの十のサブジェクトグループを理解する。
サブジェクトグループ 統合サブジェクトグループ,ステークホルダサブジェクトグループ,スコープサブジェクトグループ,資源サブジェクトグループ,タイムサブジェクトグループ,コストサブジェクトグループ,リスクサブジェクトグループ,品質サブジェクトグループ,調達サブジェクトグループ,コミュニケーションサブジェクトグループ

PMBOKでは、10の知識エリアで整理されています(かつては9でした)。覚える必要はありませんが、言葉だけはチェックしておきましょう。一度読んだら、あとは過去問で学習すれば十分です。

‥合マネジメント ←他の知識体系を統合する
http://sm.seeeko.com/archives/65793478.html
▲好董璽ホルダマネジメント

プロジェクト・スコープ・マネジメント ※スコープ(scope)は「範囲」という意味
http://sm.seeeko.com/archives/65793477.html
た妖資源マネジメント ←人の管理1
http://sm.seeeko.com/archives/65793473.html
ゥ織ぅ爛泪優献瓮鵐函、進捗管理
http://sm.seeeko.com/archives/65793475.html
Ε灰好肇泪優献瓮鵐函、費用管理
http://sm.seeeko.com/archives/65793476.html
Д廛蹈献Дト・リスク・マネジメント
http://sm.seeeko.com/archives/65793470.html
品質マネジメント ←品質管理
http://sm.seeeko.com/archives/65793474.html
調達マネジメント
http://sm.seeeko.com/archives/65793469.html
プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント ←人の管理2
http://sm.seeeko.com/archives/65793471.html

次の記事からは、この中で重要な以下の4つ内容に関して、詳しく解説します。
プロジェクト・スコープ・マネジメント
ゥ織ぅ爛泪優献瓮鵐函、進捗管理
Ε灰好肇泪優献瓮鵐函、費用管理
品質マネジメント ←品質管理
応用情報技術者試験を勉強する成子 

タイム、コスト、品質に関しては、QCDという言葉を使いますね。
※QCDは、「Quality:品質」「Cost:費用」「Delivery:納期」
問題にチャレンジ
例題(H28春IP午前問47)  
問47 プロジェクトスコープマネジメントに関する記述として,適切なものはどれか。
ア プロジェクトが生み出す製品やサービスなどの成果物と,それらを完成するために必要な作業を定義し管理する。
イ プロジェクト全体を通じて,最も長い所要期間を要する作業経路を管理する。
ウ プロジェクトの結果に利害を及ぼす可能性がある事象を管理する。
エ プロジェクトの実施とその結果によって利害を被る関係者を調整する。
アは、正解選択肢です。
イはタイムマネジメント
ウはリスクマネジメント
エはステークホルダマネジメント
【正解】 ア

滋賀県に国際空港を建設するというプロジェクトが仮にあったとします。このプロジェクトに必要な工期や人員はどれくらいでしょうか。即答は難しいですよね。
プロジェクトを管理する際に、作業を管理できるレベルに細分化しておかないと、必要な人員やスケジュールなどを立案できません。そこで、WBSによって、作業を管理できるレベルに細分化します。

【参考】WBSを使用する目的
過去問(H28春FE午前問51)では、「ソフトウェア開発プロジェクトにおいてWBS (Work Breakdown Structure)を使用する目的」として「作業を階層に分解して,管理可能な大きさに細分化する。」と述べられています。
過去問(H17秋PM午後玉2)の出題趣旨では、「プロジェクト計画では,スコープ定義段階で作成されるタスク構成(WBS)を基に資源や要員の計画を行いながらスケジュールを作成し,稼働開始時期を定める。」と述べられています。

応用情報のシラバスを見てみましょう。
WBS は,プロジェクト計画に基づき,プロジェクトで作成する成果物や実行する作業を階層的に要素分解し,スコープ全体を定義し表現した構造であり,予算,工程,品質などの計画立案や管理に活用されることを理解する。
(IPAの応用情報技術者試験シラバス より引用
http://www.jitec.jp/1_13download/syllabus_ap.pdf
WBS(Work Breakdown Structure)を直訳すると、Work(仕事)をBreakdown(分解)したStructure(構造)です。過去問では、「プロジェクト目標を達成し,必要な要素成果物を生成するために,プロジェクトが実行する作業を階層構造で記した文書(H25春PM午前2問4不正解選択肢)」「プロジェクトマネジメントにおいて計画を立てる際に用いられる手法の一つであり,プロジェクト全体を細かい作業に分割し,階層化した構成図で表すもの(H24春IP問41」と述べられています。

WBSの例が過去問(H26春FE午前問52)に掲載されているので紹介します。
※問題文は「図のように,プロジェクトチームが実行すべき作業を上位の階層から下位の階層へ段階的に分解したものを何と呼ぶか」です。
5ad3487a.jpg
▲錙璽パッケージ
WBSは、プロジェクトにてコントロール可能な単位まで細分化されます。この最小の単位をワークパッケージといいます。どこまで細かくするかはプロジェクトの規模にもよります。あまり細かくし過ぎると、逆に管理が大変になります。

アクティビティ
ワークパッケージをさらに作業ベースにしたものがアクティビティです。過去問では、「ワークパッケージは、更にアクティビティに分解される」(H22ST午前1問18)と述べられています。
以下の過去問(H22春IP問91)を例にします。
問91 作業内容定義では,作業分割で作成したWBSを基に,担当,工数を加えた表を作成した。次の表はその一部を示したものである。画面設計での作業5の作業間には次の図に示す順序関係があるとき,画面設計のクリティカルパスの作業日数はどれか。図では,作業の流れを矢印で,作業名を矢印の上又は下に示している。
aaa
この問題の表にあるように、作業4にある画面設計や帳票設計というコントロール可能なワークパッケージにおいて、「画面一覧」を作ることや「画面フロー」を設計することなどの作業(アクティビティ)があります。
作業(アクティビティ)およびクリティカルパスに関しては、このあとのタイムマネジメントで解説します。
※厳密には、この問題では、作業5がワークパッケージとして書かれています。が、開発規模が小さい場合には、作業4がワークパッケージ、作業5がアクティビティと考えてもいいでしょう。

または、画面一覧を作るワークパッケージにおいて、画面設計、コーディング、テストなどの各工程をアクティビティ(作業)と考えることもできます。(こちらの方が一般的かと思います)

2.WBSの書き方について
35b07b6f.jpg
WBSを書けと言われましたが、書き出すとやることがたくさんあって、このペースでいくと1000以上になっちゃいそうです。かなり悩んでます。


WBSの書き方だけど、ポイントは2つある。一つはアウトプット(成果物)をイメージして書く。「〜と打ち合わせする」「〜に依頼する」「物品を発注する」「受領する」「メールを送る」など、仕事を細分化するときりがない。まずは作成するアウトプットベースで考える。プログラム開発であれば、画面や機能であろう。システム構築であれば、基本設計書、詳細設計書、Config、構築などのドキュメントや構築という成果をベースに考える。

もう一つのポイントは今述べたようなやり方で、大きなカテゴリで作成し、徐々に細かくブレークダウンする。そうすることで、わかりやすくなるし、MECEという観点で、漏れやダブりもなくなる。
317c39f8.jpg 
作り方はよくわかりました。では、次にどのレベルまで細かく書けばよいのですか?

細かければよいと言うものではないことは分かるでしょう。注意点は細かくしていっても、アウトプットベースであることを忘れないこと。
例えば、「基本設計書」という工程を細分化していって、「基本設計書のラフ作成」「レビュー」「お客様確認」などのアウトプットに関係ないことを書き出したらきりがない。細分化するとすれば製品ごとに分けることや、「物理設計」「論理設計」などで分ける。(※基本は前者)
WBSはセンスがいる。変なのを書くと会議で総つっこみが入るので、色々な例を参考にして、バランスの良いWBSを書きましょう。

■H27秋AP午前
問51 WBS作成プロセスが含まれるマネジメントプロセスはどれか。
ア プロジェクトコストマネジメントプロジェクト
イ スコープマネジメント 
ウ プロジェクト品質マネ ジメント
エ プロジェクトリスクマネジメント
【正解】イ

■H26秋AP午前
問51 WBS (Work Breakdown Structure) を利用する効果として,適切なものはどれ か。
ア 作業の内容や範囲が体系的に整理でき,作業の全体が把握しやすくなる。
イ ソフトウェア,ハードウェアなど,システムの構成要素を効率よく管理できる。
ウ プロジェクト体制を階層的に表すことによって,指揮命令系統が明確になる。
エ 要員ごとに作業が適正に配分されているかどうかが把握できる。
【正解】ア

■H24秋AP午前
問51 WBS (Work Breakdown Structure)を利用する効果として,適切なものはどれ か。
ア 作業の内容や範囲が体系的に整理でき,作業の全体が把握しやすくなる。
イ ソフトウェア,ハードウェアなど,システムの構成要素を効率よく管理できる。
ウ  プロジェクト体制を階層的に表すことによって,指揮命令系統が明確になる。
エ  要員ごとに作業が適正に配分されているかどうかが把握できる。
【正解】ア

さて、次はタイムマネジメントについて解説します。プロジェクトにおいて、納期を守ることはとても大事なことです。応用情報のシラバスでは、以下の記載があります。
3.プロジェクト・タイム・マネジメントの目的
プロジェクト・タイム・マネジメントは,プロジェクトを所定の時期に完了させること
http://www.jitec.jp/1_13download/syllabus_ap.pdf

タイムスケジュールを管理する方法に、アローダイアグラム(またはPERT:Program Evaluation and Review Technique)と呼ばれる作業を矢印(アロー:Arrow)で表す方法があります。
過去問(H22秋FE午前問51)を見てみましょう。
問51 次のアローダイアグラムで表されるプロジェクトがある。結合点5の最早結合点時刻は第何日か。
arrow
ア 4  イ 5  ウ 6  エ 7
ここにありますように、作業の結合点となるところが丸で表記され、作業は矢印(→)で表記されます。→の上にはアクティビティの作業名、下には所要日数が記載されます。前後関係がありますので、上記で言うと、いきなりGやHの作業をすることはできず、その前の工程であるDやEなどが終わっている必要があります。

さて、矢印がいくつもあって、いくつかの工程があります。たとえば、A⇒D⇒G、A⇒E⇒H、B⇒F⇒Hなどなど。この中で、もっとも管理に注力する必要があるのは、どの工程でしょうか。
応用情報技術者試験を勉強する成子

納期を守るためには、もっとも時間がかかる工程を管理すべきだと思います。




そうですね。それがクリティカルパスです。危機的(Critical)な道(path)と考えると理解しやすいでしょう。過去問(H24春IP問49)では、「プロジェクトの開始から完了まで最も所要時間が掛かるクリティカルパス」と述べられています。応用情報技術者試験では、アローダイアグラムおよびクリティカルパスの問題はとてもよく出題されます。内容を理解すればそれほど難しくはありません。必ず解けるようにしておきましょう。

最早開始日(最早結合点時刻)、最遅開始日(最遅結合点時刻)、余裕日数
最早開始日とは、その言葉の通り、作業を最も早く開始できる日です。ある結合点における最早開始日は、「最早結合点時刻」と表現されることもあります。(★要確認)
同様に、最遅開始日とは、その言葉の通り、作業を最も遅く開始できる日です。ある結合点における最遅開始日は、最遅結合点時刻と表現されることもあります。(★要確認)
応用情報技術者試験を勉強する成子 

作業開始を遅らせようと思えば、いくらでも遅らせることができると思いますよ。




前提として、「プロジェクト全体スケジュールを遅延させないこと」という条件が付きます。
また、最早開始日と最遅開始日の差が余裕日数で、余裕日数がゼロの経路がクリティカルパスになるとも言えます。

クリティカルパスに遅れが生じている場合は、スケジュールを短縮するための手段をとることになります。その際の手法として、次の2つがあります。

クラッシング
 アクティビティの関係を変えずに行う。最も簡単な例が、追加の人員を投入するやり方である。当然ながら、コストがかかる。
過去問(H26春AP午前問53)では、「スコープを縮小せずにプロジェクト全体のスケジュールを短縮する技法の一 つである“クラッシング”では,メンバの時間外勤務を増やしたり,業務内容に精通し たメンバを新たに増員したりする。」とある。

ファストトラッキング
 作業を並行して実施したり、順番を入れ替えるなどすることで、工期を短縮します。例えば、技術検証をしてから物品を発注するべきだが、物品の納期がかかる場合に、技術検証が成功すると仮定して先行して物品を発注します。しかし、検証が失敗したり、手戻りが発生するリスクもあります。

過去問(H26秋AP午前問54)を見てみましょう。
問54 工期を短縮させるために,クリティカルパス上の作業に“ファストトラッキング”技法を適用した対策はどれか。
ア 時間外勤務を実施する。
イ 生産性を高められる開発ツールを導入する。
ウ 全体の設計が完了する前に,仕様が固まっているモジュールの開発を開始する。
エ 要員を追加投入する。
【正解】ウ
このように、作業の順序を入れ替えるなどして工期の短縮を図るのがファストトラッキングです。アとエは、時間外勤務や要員を追加するという、最も典型的なクラッシングの手法です。また、イも作業の順番を変えていないので、クラッシングと言えるでしょう(★要確認)。

■H26春AP午前
問53 スコープを縮小せずにプロジェクト全体のスケジュールを短縮する技法の一 つである“クラッシング”では,メンバの時間外勤務を増やしたり,業務内容に精通し たメンバを新たに増員したりする。“クラッ シング”を行う際に,優先的に資源を投入すべきスケジュールアクティビティはどれか 。
ア 業務の難易度が最も高いスケジュールアクティビティ
イ クリティカルパス上のスケジュールアクティビティ
ウ 資源が確保できる時期に開始するスケジュールアクティビティ
エ 所要期間を最も長く必要とするスケジュールアクティビティ
【正解】イ

■H25春AP午前
問51 ファストトラッキングの説明はどれ か。
ア クリティカルパス上のアクティビティに 追加資源を投入して,所要期間を短縮する。
イ 時期によって変動するメンバの作業 負荷を調整して,作業期間内で平準化する。
ウ 通常は順番に行うアクティビティを並 行して行うことによって,所要期間を短縮する。
エ 不測の事態に備えて所要時間をあら かじめ多めに見積もっておく。
【正解】ウ

では、クリティカルパスの記事(http://sm.seeeko.com/archives/65913214.html)の解説に基づき、過去問を解いてみましょう。
問52 図のアローダイアグラムから読み取ったことのうち,適切なものはどれか。ここで,プロジェクトの開始日は0日目とする。
問52
ア 作業Cを最も早く開始できるのは5日目である。
イ 作業Dはクリティカルパス上の作業である。
ウ 作業Eの余裕日数は30日である。
エ 作業Fを最も遅く開始できるのは10日目である。
ア:不正解。作業Cを始めるには、A(5日)およびB(10日)が終わっている必要があります。よって、最も早く開始できる最早開始日は10日目です。
イ:クリティカルパスは、結合点に、最早開始日を記載していきます。
すると、この作業には60日かかることが分かります。
クリティカルパス
いくつもの工程の中で、60日かかる流れは、B⇒C⇒G⇒Hであり、これがクリティカルパスです。Dは通りません。
ウ:作業Eは、ダミー工程を経由してHを実施するのですが、Hの最早開始日が50日です。Eの作業は10日かかりますから、50-10で、最遅開始日は40日です。最早開始日が10日ですから、40-10=30日の余裕があります。
エ:Fはダミー工程を経由してHを実施するのですが、Hの最早開始日が50日です。ですから、Fの作業が10日かかることから、最遅開始日は40日です。

正解は、ウです。

タイムマネジメントに関して補足します。

1)PERT(Program Evaluation and Review Technique)
・アローダイアグラムともいう。
・クリティカルパスによる重点管理が必要な工程を明確にする
・PERTに関して過去問では、「プロジェクトの日程計画を作成するのに適した技法(H16秋AD問39)と述べられています
・CPM(Critical Path Method:クリティカルパス法)
・ADM(Arrow Diagramming Method)とPDMがあり、PERTはADMを利用している。ADMとPDMの違いは覚えなくて良いですが、参考までに。
ADMとPDMの一番の違いは、アクティビティの表し方です。ADMは矢印でアクティビティを表します。PDMはアクティビティを□で表すのです。アクティビティをつなぐのが矢印です。

・三点見積法にて、各工程の時間をより正確に判断する。
 (悲観値+通常値x4+楽観値)÷6
 ※普通に行けば4ヶ月で終わるが、予期せぬことが発生したら7ヶ月かかる。すべて順調に行けば3ヶ月で終わる場合、約4.3ヶ月と判断する。

過去問(H25春PM午前2問8)を見てみましょう。

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問8 次のアローダイアグラムを基にして要員計画を立てる。要員数の増減を極力抑え,かつ,最短日数で終えられるように計画を立てる場合, 1日当たりの最大要員数は何名になるか。ここで,各工程は1名で作業するものとする。
pert
ア 2  イ 3  ウ 4  工 5
---------------
【解説】
7ccd0f5d 

なんだかよくわからない問題ですね。
まず、一人で作業をしたとしましょう。すると、aとbは同時にできないから、作業が遅れる。2名体制で、aとbを同時にやった方がいいことがわかります。また、dとeも同時にやった方が、早く終わりそうですね。なんとなく3名くらいかなというあたりがつけられると思います。そういうあたりをつけながら、詳しくは図で書いてみましょう。
1234567891011121314151617
佐藤さんaaaccccfffffhhhh
田中さんbbbdddddggggiii
伊藤さんee
すると、伊藤さんはeの2日間しか作業がありません。田中さんは2日間の空きがあります。gの作業が終わった後にeをすればいいことがわかります。よって、正解はアの2名です。

2)進捗管理表
・ガントチャート
工程表と思えばいいでしょう。縦軸にWBSなどに基づく工程を書き、横軸にスケジュールを書きます。現在どこまで進んでいるべきかなどかが視覚的にわかります。
ガントチャートの特徴として、過去問では、「各作業の開始時点と終了時点が一目で把握できる(H22SM午前-問19)」、「作業の相互関係の把握には適さないが、作業計画に対する実績を把握するのに適しており、
個人やグループの進捗管理に利用される(H22PM午前2問4)」と述べられている。

◆その他 用語
・アクティビティ:ワークパッケージをさらに細分化した「作業」のこと
・類推見積法 ← コスト・マネジメントでも使われる。
 他の類似した案件をベースとして、開発規模や工程などの違いを加味して必要なコストや期間を類推する。
・係数見積法 ← コスト・マネジメントでも使われる。
・ガントチャート
・マイルストーン

■H28秋AP午前
問52 あるプロジェクトの作業が図のとお り計画されているとき,最短日数で終了するためには,作業Hはプロジェクトの開始 から遅くとも何日後に開始しなければなら ないか。
9-1 H28a_52
ア 12  イ 14  ウ 18 エ 21
【正解】エ

■H27秋AP午前
(H24春AP午前 問51と同じ)
問53 図に示すとおりに作業を実施する予定であったが,作業Aで1日の遅れが生 じた。各作業の費用増加率を表の値とするとき,当初の予定日数で終了するために掛かる増加費用を最も少なくするには,どの作業を短縮すべきか。ここで,費用増加率とは,作業を1日短縮するために要する増加費用のことである。
9-1 H27a_53
ア B     イ C     ウ D     エ E
【正解】エ

■H27春AP午前
問51 PERT図で表されるプロジェクトにおいて,プロジェクト全体の所要日数を1日短縮できる施策はどれか。
9-1 H27h_51
ア 作業BとFを1日ずつ短縮する。  イ 作業Bを1日短縮する。
ウ 作業Iを1日短縮する。  エ 作業Jを1日短縮する。

【解説】経路の所要日数を確認していくと、A→B→E→Iが14日、A→C→F→Iが14日、A→C→G→Jが16日、A→D→H→Jが13日です。このプロジェクトのクリティカルパスはA→C→G→Jの16日であることが分かります。4つの選択肢の中で、このクリティカルパスの作業が1日短縮できるのはエだけです。
【正解】エ

■H24秋AP午前
問52 図のアローダイアグラムから読み取れることのうち,適切なものはどれか。 ここでプロジェクトの開始日は0日目とする。
9-1 H24a_52
ア 作業Cを最も早く開始できるのは5日目で ある。
イ 作業Dはクリティカルパス上の作業 である。
ウ 作業Eの余裕日数は30日である。
エ 作業Fを最も遅く開始できるのは10日目で ある。
【正解】ウ

応用情報技術者試験シラバスでは、コストマネジメントの目的が記載されています。
4.プロジェクト・コスト・マネジメントの目的
プロジェクト・コスト・マネジメントは,プロジェクトを決められた予算内で完了させること
http://www.jitec.jp/1_13download/syllabus_ap.pdfより)
 
コストマネジメントでは、見積もり技法としてファンクションポイント法、スケジュールの管理手法としてEVMを理解しましょう。

まず、見積もり技法には大きく3つがあります。

通常の見積:ボトムアップ見積もり
開発規模から工数を積み上げて見積もる。

ファンクションポイント法
ソフトウェアの開発規模見積りに利用されるファンクションポイント法の説明として、「外部仕様から、そのシステムがもつ入力、出力や内部論理ファイルなどの5項目に該当する要素の数を求め、さらに複雑さを考慮した重きを掛けて求めた値を合計して規模を見積もる。(H21PM午前2-問3)」と述べられている。

ファンクションポイント法のは、以下の過去問(H25秋AP午後)にあるように結構複雑です。
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2013h25_2/2013h25a_ap_pm_qs.pdf
この過去問からは、たとえば、上記に記載がある「外部仕様から、そのシステムがもつ入力、出力や内部論理ファイルなどの5項目に該当する要素」というのが、以下になります。
function_type

また、具体的なファンクションポイントの算出は以下のようになります。「ファンクションポイント算出表では,ファンクションタイプごとに,低・中・高それぞれの複雑さで計測されたファンクションタイプの個数と,複雑さの重み付け係数を掛けて足し合わせ,ファンクションタイプごとの合計値を求める。」との補足があります。

function

ただ、あまり複雑に考えずに、たとえば以下の過去問(H27秋FE午前問52)のように、5つのファンクションタイプごとに、ファンクションタイプの個数と複雑さの重み付け係数を掛けて足し合わせて求めることを理解しましょう。
問52 表の機能と特性をもったプログラムのファンクションポイント値は幾らか。ここで,複雑さの補正係数は0.75とする。
function_1
ア 18  イ 24  ウ 30  エ 32
個数に重み付け係数を掛けて、それを足し合わせます。
1×4 + 2×5 + 1×10 + 0×7 + 0×4 = 24 これに、補正係数0.75を掛けると18となり、アが正解です。

COCOMO
COCOMOの説明として、「プログラム言語とプログラマのスキルから経験的に求めた標準的な生産性と、必要とされる手続の個数とを乗じて規模を見積もる。(H21PM午前2-問3)」と述べられている。
・COCOMOはプログラム(開発側の観点)から判断する。ファンクションポイントは機能(ユーザ側の観点)で判断する。ファンクションポイントの方が使われることが多いだろう。
・また、ボトムアップ見積もりと比較した特徴は、プログラマのスキルなどを考慮した係数を掛ける点である。例えば、普通のPGの効率を1とすると、若手は0.6など。
 
※H22PM午前2問7に、関連問題がある

過去問を見てみよう!
■H28秋AP午前
問53 過去のプロジェクトの開発実績から構築した作業配分モデルがある。システム要件定義からシステム内部設計までをモデルどおりに進めて228日で完了し,プログラム開発を開始した。現在,200本のプログラムのうち100本のプログラム開発 を完了し,残りの100本は未着手の状況である。プログラム開発以降もモデルどお りに進捗すると仮定するとき,プロジェクトの完了まで,あと何日掛かるか。ここで各プログラムの開発に掛かる工数及び期間は,全てのプログラムで同一であるものと する。
9-1 H28a_53
ア 140  イ 150  ウ 161  エ 172
【正解】イ

■H27秋AP午前
問54 ソフトウェアの開発規模見積りに利用されるファンクションポイント法の説明 はどれか。
ア WBSによって作業を洗い出し,過去の経験から求めた作業ごとの工数を積み上げて規模を見積もる。
イ 外部仕様から,そのシステムがもつ入力,出力や内部論理ファイルなどの5項目に該当する要素の数を求め,複雑さを考慮した重みを掛けて求めた値を合計して 規模を見積もる。
ウ ソフトウェアの開発作業を標準作業に分解し,それらの標準作業ごとにあらかじめ決められた標準工数を割り当て,そ らを合計して規模を見積もる。
エ プログラム言語とプログラマのスキルから経験的に求めた標準的な生産性と,必要とされる手続の個数とを掛けて規模を見積もる。
【正解】イ

■H27春AP午前
問53 あるプログラムの設計から結合テ ストまでの作業について,開発工程ごとの見積工数を表1に示す。また,開発工程ごとの上級SEと初級SEの要員割当てを表2に示す。
 上級SEは,初級SEに比べて,プログラム作成一単体テストについて2倍の生産性を有する。表1の見積工数は,上級SEの生産性を基に算出している。
 全ての開発工程に対して,上級SEを1人追加して割り当てると,この作業に要する期間は何か月短縮できるか。ここで,開発工程の期間は重複させないものとし,要員全員が1か月当たり1人月の工数を 投入するものとする。
9-1 H27h_53
ア 1     イ 2     ウ 3     エ 4
【正解】エ

■H26春AP午前
問54 ある会社におけるウォータフォールモデルによるシステム開発の標準では,開発工程ごとの工数比率を表1のとおりに配分することになっている。全体工数が40人月と見積もられるシステム開発に対し,表2に示す開発要員数を割り当てることにな った。
  このシステム開発に要する期間は何か月になるか。
9-1 H26h_54
ア 2.5     イ 6.7     ウ 12     エ 14
【正解】エ

■H25秋AP午前
問51 アプリケーションにおける外部入力 ,外部出力,内部論理ファイル,外部インタフエースファイル,外部照会の五つの要素の個数を求め,それぞれを重み付けして集計する。集計した値がソフトウェアの規模に相関するという考え方に基づいて,開発規模の見積りに利用されるものはどれか 。
ア COCOMO        イ Dotyモデル
ウ Putnamモデル      エ ファンクションポイント法
【正解】エ

問52 過去のプロジェクトの開発実績から構築した作業配分モデルがある。要件定義からシステム内部設計までをモデルどおりに228日で完了してプログラム開発を開始 した。
 現在,200本のプログラムのうち100本のプログラム開発を完了し,残りの100本は未着手の状況である。プログラム開発以降もモデルどおりに進捗すると仮定するとき,プロジェクト全体の完了まで,あと何日 掛かるか。
9-1 H25a_52
ア 140     イ 150     ウ 161     エ 172
【正解】イ

■H25春AP午前
問52 ソフトウェアの開発規模見積りに利 用されるファンクションポイント法の説明 はどれか。
ア WBSによって作業を洗い出し,過去の経験から求めた作業ごとの工数を積み 上げて規模を見積もる。
イ 外部仕様から,そのシステムがもつ入力,出力や内部論理ファイルなどの5項 目に該当する要素の数を求め,複雑さを 考慮した重みを掛けて求めた値を合計して規模を見積もる。
ウ ソフトウェアの開発作業を標準作業に分解し,それらの標準作業ごとにあらかじめ決められた標準工数を割り当て,それらを合計して規模を見積もる。
エ プログラム言語とプログラマのスキルから経験的に求めた標準的な生産性と,必要とされる手続の個数とを掛けて規模を見積もる。
【正解】イ

■H24春AP午前
問53 システム開発の見積方法の一つであるファンクションポイント法の説明として,適切なものはどれか。
ア 開発規模が分かっていることを前提として,工数と工期を見積もる方法である。ビジネス分野に限らず,全分野に適用可能 である。
イ 過去に経験した類似のシステムについてのデータを基にして,システムの相違点を調べ,同じ部分については過去のデータ を使い,異なった部分は経験から規模と工数を見積もる方法である。
ウ システムの機能を入出力データ数やファイル数などによって定量的に計測し,複雑さとアプリケーションの特性による調整を行って,システム規模を見積もる方法で ある。
エ 単位作業量の基準値を決めておき,作業項目を単位作業項目まで分解し,その積算で全体の作業量を見積もる方法である。
【正解】ウ

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