カテゴリ: 10.情報化

企業の経営資源の配分を管理する。
市場占有率と市場成長率の2軸で分析する。

Portfolio(ポートフォリオ)とは、作品集のような意味が本来の意味のようだが、株式投資において、複数の株を組み合わせて(作品集のように)保管し、リスク分散を図る意味を指している。
製品にはPLCで分かるように、いつかは衰退期がくる。そこで、PPMで製品のポジションを確認し、中長期的な経営に役立てるのだ。問題児の事業からは撤退し金のなる木だけにビジネスを絞れば、短期的には利益が出るかもしれないが、いつかは終わりがくる。そこで問題児に投資し、花形→金のなる木に育てる必要がある。

・金のなる木
・花形:市場が成長しているので、追加投資が必要。金のなる木にする。
・負け犬:撤退を考える。
・問題児:市場は成長しているので、花形にするために積極投資するか判断する必要あり。
企業の経営資源は限られているので、その資産をどこに配分するかを考える。株などで耳にするportfolio(ポートフォリオ)と同じ考えである。

H21秋-応用情報-問69に詳しい出題あり
 
分かりやすいというか、そもそもの言葉の説明があったので引用します。
H22ビジネスキャリア検定試験(後期)のマーケティング3級(問37)によると「製品ポートフォリオ、マネージメント(PPM)とは、1970年代初めにボストンコンサルティング・グループ(BCG)が提唱したもので、複数の商品を販売している企業が、戦略的観点から事業資金をどのように配分するかを決定するための経営・管理手法である」と述べられている。

参考
応用情報技術者試験シラバスでは、以下の記載があります。
② プロダクトポートフォリオマネジメント
PPM(Product Portfolio Management:プロダクトポートフォリオマネジメント)の目的,特徴,手順を理解する。

用語例 経営資源配分の最適化,市場成長率,相対的市場シェア,問題児,花形製品,金のなる木,負け犬

業務プロセスの改善と問題解決に関しては、以下のキーワードを理解しましょう。特にBPRが重要です。

(1)ワークフローシステム
ワークフローとは、ワーク(仕事)のフロー(流れ、手順)です。過去問(H22秋IP)を見てみましょう。
問6 ワークフローシステムの活用事例として,最も適切なものはどれか。
ア 機器を購入するに当たり,申請書類の起案からりん議決裁に至るまでの一連の流れをネットワーク上で行う。
イ 資材調達,生産,販売,物流などの情報を一貫して連携することで,無駄な在庫を削減する。
ウ 自社と得意先との間で,見積書や注文書などの商取引の情報をネットワーク経由で相互にやり取りする。
エ 自動車工場の生産ラインにおいて,自工程の生産状況に合わせて,必要な部品を必要なだけ前工程から調達する。
正解はアです。
参考までに、イはSCM、ウはEDI、エはJITのことです。

(2)BPR(Business Process Reengineering)
過去問(H21春IP問20)では、BPRに関して、「企業の業務効率や生産性を改善するために,既存の組織やビジネスルールを全面的に見直して,再構築すること」と述べられています。
過去問(平成27年度春FE)を見てみましょう。
問62 企業活動におけるBPM(Business Process Management)の目的はどれか。
ア 業務プロセスの継続的な改善
イ 経営資源の有効活用
ウ 顧客情報の管理,分析
エ 情報資源の分析,有効活用
BPRは、「企業の業務効率や生産性を改善するために,既存の組織やビジネスルールを全面的に見直して,再構築すること(H21春IP問20)」です。それを継続的に実施するのがBPMになります。
【正解】 ア

別の過去問(H21ST問3)では、「マイケルハマーが提唱するリエンジニアリングの特徴として、「顧客の満足度を高める事を主眼とし、最新の情報技術を用いて業務プロセスと組織を根本的に改革する」と述べられています。これもBPRの内容です。
BPRは、リストラチャリングと比較されることがありますが、リストラは不採算部門の撤退及び縮小で、かなり単純です。一方、リエンジニアリングは、業務プロセスそのものを見直します。

(3)BPO(Business Process Outsourcing)
BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)に関して過去問(H24秋AP午前問62)では、「社内業務のうちコアビジネス以外の業務の一部又は全部を,情報システムと併せて外部に委託することによって,経営資源をコアビジネスに集中させること」とあります。

過去問(H22秋AP午前問67)では、「経営戦略に用いられるSWOT分析」として、「競争環境における機会・脅威と事業の強み・弱みを分析する」と述べられています。
SWOTとは、強み (Strength)、弱み (Weakness)、機会 (Opportunity)、脅威 (Threat) の4つの頭文字です。

では、過去問(H21春AP午後問3)をもとに、SWOT分析の具体例を確認しましょう。
プロジェクトチームは,経営環境の調査結果を表にSWOT分析表として整理し,考察を行った。
swot
SWOT分析の結果と考察〕
(1)弱みの分析
販売価格面で競合他社の廉価品と対抗するために製品の品質を下げた場合,経営理念に外れることになり,J社製品への信頼を失墜させるおそれがある。
単純な低価格戦略を採るのは妥当ではない。また,顧客情報管理体制の整備による営業力の強化や,配送先確認・配送計画立案の迅速化を図る必要がある。
(2)脅威の分析
高機能性ガラスはJ社のフィルムシートと形は異なるが,同様の顧客二-ズを満
たすので. J社のフィルムシートにとって[ a ]の脅威となる。高機能性ガラスの[ b ]がJ社のフィルムシートよりも高い場合,この脅威は増大する。
(3)強みと機会の分析
高機能・高品質な製品の開発力などの強みを生かして,一般家庭向けセキュリテイ(防犯)市場の拡大などといった機会をとらえるべきである。

K氏は、 (1)~(3)の分析結果に基づき1新製品戦略及び営業・物流戦略を中期経営計画の柱とすることにした。

〔新製品戦略〕
一般家庭向けセキュリティ(防犯)分野や省エネ対策分野向けに,高機能性ガラスよりも優れた新製品の企画・開発を行う。新製品の企画・開発に注力するために,経営資源が分散しがちな状況を是正する対策を実施する。また,企画・開発部門では新製品の開発に当たって,十分に顧客の声を分析する。
(後半略)

では、過去問(H22秋AP午前問67)を見てみましょう。
問67 経営戦略に用いられるSWOT分析はどれか。
ア 競争環境における機会・脅威と事業の強み・弱みを分析する。
イ 競争に影響する要因と,他社の動き,自社の動きを分析する。
ウ 市場に対するマーケティングツールの最適な組合せを分析する。
エ 市場の成長性と占有率の観点から各事業の位置付けを分析する。

では、過去問(H24春AP午前問66)を見てみましょう。
問66 戦略を立案するために,SWOT分析を実施した。市場機会を獲得するために自社の強みを生かすことができる戦略はどれか。
swot2
ア 意思決定の遅さを克服して市場の平均成長率を超える。
イ 営業力のなさを海外ベンダと提携して市場のグローバル化に対応する。
ウ 高い技術力を応用して海外ベンダの日本市場参入に対抗する。
エ データセンタの資源を生かしてクラウドコンピューティングサービスを提供する。
SWOT分析した結果の活かし方の基本は、「強み(S)」を「機会(O)」にぶつけることです。
今回の場合は、データセンタの強みをクラウド市場に投入するエが正解です。

基本戦略
アメリカの経済学者であるマイケル・ポーターによると、競合に勝つための基本戦略は次の3つです。
①コストリーダーシップ戦略
差別化戦略
③集中戦略
集中戦略は、市場を絞った上でコストリーダーシップ戦略か差別化戦略をとります。
応用情報技術者試験を勉強する成子 

ということは、競合に勝つには、基本的にコスト優位か他社と差別化をすることですね。
競争地位戦略
「業界内の企業の地位は,リーダ,チャレンジャ,フォロワ,ニッチャの四つに分類できる(H22秋IP問7)」。また、その分類に応じた競争地位戦略をコトラーが提唱しています。

①リーダ
・「利潤,名声の維持・向上と最適市場シェアの確保を目標として,市場内の全ての顧客をターゲットにした全方位戦略をとる(H28春午前高度問26)」
⇒ブランド力があり、品質も高い。フルライン戦略、市場の同質化を図る。

②チャレンジャ
・「上位企業の市場シェアを奪うことを目標に,製品,サービス,販売促進,流通チャネルなどのあらゆる面での差別化戦略をとる(H28春午前高度問26)」
⇒チャレンジャーは、何にチャレンジしているかというと、リーダにチャレンジを仕掛ける。業界2位以降の企業にあたる。その手段は差別化戦略が基本になる。電話業界でいうと、NTTがリーダーで、チャレンジャーはKDDIになるのではないか。KDDIはNTTほどのブランドがないが、価格面などでの差別化を図りつつ、全市場を攻略している。

③ニッチャ
・「潜在的な需要がありながら,大手企業が参入してこないような専門特化した市場に,限られた経営資源を集中する。(H28春午前高度問26)」
・「業界でのシェアは高くないが,特定の製品・サービスに経営資源を集中することによって,収益を高め,独自の地位を獲得することを戦略目標とする企業はどれか(H27秋FE午前問67))」
⇒ニッチという言葉のとおりニッチな市場を狙い、その市場でのリーダとなる。

④フォロワ
・「目標とする企業の戦略を観察し,迅速に模倣することで,開発や広告のコストを抑制し,市場での存続を図る。(H28春午前高度問26)」
⇒リーダーやチャレンジャーの模倣。業界の上位以外の多くの企業がここに属することでしょう。


スティーブ・ジョブズ 世界を変えた言葉(イースト・プレス)」には、「リーダーとフォロワーを分けるのは、イノベーションである」と述べられている。

過去問(H28春AP午前)を見てみましょう。
問67 企業の競争戦略におけるチャレンジヤ戦略はどれか。
ア 上位企業の市場シェアを奪うことを目標に,製品,サービス,販売促進,流通チャネルなどのあらゆる面での差別化戦略をとる。
イ 潜在的な需要がありながら,大手企業が参入してこないような専門特化した市場に,限られた経営資源を集中する。
ウ 目標とする企業の戦略を観察し,迅速に模倣することで,開発や広告のコストを抑制し,市場での存続を図る。
エ 利潤,名声の維持・向上と最適市場シェアの確保を目標として,市場内の全ての顧客をターゲットにした全方位戦略をとる。


参考
H28秋AP午前問9
問9 ブルーオーシャン戦略の特徴はどれか。
ア 価値を高めながらコストを押し下げる。
イ 既存の市場で競争する。
ウ 既存の需要を喚起する。
エ 競合他社を打ち負かす。

調達の流れは、大きく次の4つからなります。
①調達計画
 調達時期、調達範囲などを明確化します。
②提案依頼
 必要に応じてRFI(Request For Information:情報提供依頼書)を提出し、情報を集めます。提案をベンダに依頼する際には、RFP(Request For Proposal:提案依頼書)を作成し、ベンダに提示します。

RFPRFIに関しては、以下に詳しく記載しました。
http://sm.seeeko.com/archives/65869432.html

③調達選定
  提案評価基準を定め、その基準に従ってベンダを選定します。
④調達の実施
 契約締結します。このときに、知的財産権などに関する利用許諾契約等も踏まえます。

RFPRFIについて解説します。

1.RFP

(1)RFPとは
RFP(Request For Proposal)とは言葉の通り、提案(Proposal)を依頼(Request)する「提案依頼書」のことです。過去問では、「システムの調達に際して,調達側から技術的要件やサービスレベル要件を提示し,ベンダに対して,指定した期限内で効果的な実現策の提案を依頼する文書(H21NW午前1問25不正解選択肢より)」とあります。また、RFPを作成する目的として、過去問(平成27年春IP)では、「ベンダに提案書の提示を求め,発注先を適切に選定する」とあります。

(2)調達の流れなど
過去問を確認ください。

2.RFPの過去問

(1)RFP
過去問(平成21年春IP)を一つ解いてみましょう。
問3 システム開発に関するRFP (Request For Proposal)の提示元及び提示先として,適切なものはどれか。
ア 情報システム部門からCIOに提示する。
イ 情報システム部門からベンダに提示する。
ウ 情報システム部門から利用部門に提示する。
エ ベンダからCIOに提示する。
正解はイです。言葉の定義を知っていれば、簡単でしたね。

もう一つ過去問(平成22春AP午前)を解いてみましょう。
問65 ベンダに対する提案依頼書(RFP)の提示に当たって留意すべきことはどれか。
ア 工程ごとの各種作業の完了時期は,ベンダに一任するよう提示する。
イ 情報提供依頼書(RFI)を提示したすべてのベンダに提示する。
ウ プログラム仕様書を提案依頼書に添付して,ベンダに提示する。
エ 要件定義を機能要件,非機能要件にまとめて,ベンダに提示する。
正解はエです。

(2)調達の流れ
過去問(平成22年春FE午前)を解いてみましょう。
問67 “提案評価方法の決定"に始まる調達プロセスを,調達先の選定,調達の実施,提案依頼書(RFP)の発行,提案評価に分類して順番に並べたとき、cに入るものはどれか。

提案評価方法の決定 → a → b → c → d

ア 調達先の選定
イ 調達の実施
ウ 提案依頼書(RFP)の発行
エ 提案評価
正解は、提案依頼書(RFP)の発行 → 提案評価 → 調達先の選定 → 調達の実施 です。
ですから、正解はアです。

(3)調達の評価
こちらも過去問(H22年秋IP)を見ましょう。
問4 複数のシステム開発ベンダからRFPに基づいた提案を受けた。開発ベンダの選定方法として,最も適切なものはどれか。
ア あらかじめ設定しておいた評価基準を用いて,提案内容を比較して選定する。
イ 開発費用を抑えるために,提案内容によらず開発費用が最も安いベンダを選定する。
ウ それぞれのベンダの強みと弱みを,SWOT分析を用いて評価して選定する。
ファンクションポイント法を用いて,提案システムの機能の充実度を測定して選定する。
正解は、アです。
あらかじめ設定した評価基準を用います。

3.RFI

(1)RFI
利用シーンは少なくなありますが、RFI(Request For Information:情報提供依頼書)という言葉もあります。RFPとの違いを理解しましょう。
RFIは、「IT技術動向,ソフトウェアパッケージ情報,開発方法論などの情報提供をベンダに要請するもの(平成26年秋ST)」です。
 

4.RFIの過去問

過去問(平成26年秋ST)を見ましょう。
問5 IT技術動向,ソフトウェアパッケージ情報,開発方法論などの情報提供をベンダに要請するものはどれか。
ア IFB   イ RFI   ウ RFP  エ RFQ
アのIFB(Invitation For Bids)は、「入札募集」という意味です。官公庁の入札のおいてベンダに入札を依頼する入札公告と考えてください。
エのRFQ(Request For Quotation)は、ベンダに見積もり(Quotation)を依頼(Request)する「見積依頼書」です。
正解はイのRFIです。

H27秋AP
問65 情報システムの調達の際に作成されるRFIの説明はどれか。ア 調達者から供給者候補に対して,システム化の目的や業務内容などを示し,情報の提供を依頼すること
イ 調達者から供給者候補に対して,対象システムや調達条件などを示し,提案書の提出を依頼すること
ウ 調達者から供給者に対して,契約内容で取り決めた内容に関して,変更を要請すること
エ 調達者から供給者に対して,双方の役割分担などを確認し,契約の締結を要請すること

アがRFI、イがRFPです。
正解:ア

marketは「市場」という意味で、マーケティングとは、単に物を売るという行為ではなく、市場のニーズをとらえた商品開発やプロモーション活動などを指します。
マーケティングに関して、いくつかの重要キーワードを紹介します。

マーケティングミックス
マーケティングミックスといえば、4Pであるが、「売り手側でのマーケティング要素4Pは、買い手側での要素4Cに対応するという考え方がある」(H28春AP午前問68)と述べられています。
整理すると、以下になります。
売り手(4P) ECサイトに関連するマーケティング施策の例(H21秋IP問22より) 買い手(4C)
製品(Product) ECサイトでの販売に際し, ECサイト専用の商品を開発した。 ⇒⇒ 顧客価値(Customer Value
価格(Price) 販売代理店への手数料が不要になったので, ECサイトで直販する商品の価格を下げた。 ⇒⇒ 顧客コスト(Customer Cost)
チャネル(Place) ※流通のこと 従来,代理店を通じて販売していた商品のECサイトでの直販を開始した。 ⇒⇒ 利便性(Convenience)
プロモーション(Promotion) ECサイトへの来訪者数を増加させるために,検索連動型広告を活用した。 ⇒⇒ コミュニケーション(Communication)

マーケティング手法(ターゲットマーケティングとワントゥワンマーケティング
いくつかの種類があるが、少しずつ整理したい。今はバラバラ。
(1)マスマーケティング
「効率よく大量に生産することで、製品1個当たりのコストを低減させ、安価な製品を提供することによって、あらゆる顧客を対象にする」(H22ST午前2-13)
(2)ワントウワンマーケティング
「市場シェアの拡大よりも顧客との好ましい関係を重視し、長期にわたって自社製品を購入する顧客の割合を高める」(H22ST午前2-13)
 市場シェアではなく、顧客シェアを目指している。
(3)ターゲットマーケティング?←怪しい
「市場を複数のセグメントに細分化し、その中の幾つかのセグメントに対し、ニーズに合った製品、又はマーケティングミックスを展開する」(H22ST午前2-13)
※マスカスタマイゼーションとの関連も整理したい。

H24春AP午前
問69 ワントゥワンマーケティングを説明したものはどれか。
ア 効率よく大量に生産することで,製品1個当たりのコストを低減させ,安価な製品を提供することによって,あらゆる顧客を対象にする。
イ 市場シェアの拡大よりも,顧客との好ましい関係を重視し,長期にわたって自社製品を購入する顧客の割合を高める。
ウ 市場を複数のセグメントに細分化し,その中の幾つかのセグメントに対し,ニーズに合った製品又はマーケティングミックスを展開する。
エ 製品の安全性,適切な情報の提供などに加えて,自然環境の保全,地域との融和などを目的とした企業の社会的責任を重視する。


その他過去問
マーケティングに関しては、幅広い問題が結構出題されています。その一例ですが、他にもいくつかあります。

(H28春AP午前)
問69 ある製品における消費者の購買行動を分析した結果,コンパーション率が低く,リテンション率が高いことが分かった。この場合に講じるべき施策はどれか。
マーケティング指標 定義
コンパーション率 製品を認知した消費者のうち,初回購入に至る消費者の割合
リテンション率 製品を購入した消費者のうち,固定客となる消費者の割合
ア 広告によって製品の認知度を高めても初回購入やリピート購入に結び付けられる可能性は低いと想定されるので,この製品の販売からの撤退を検討する。
イ 初回購入に至る消費者の心理的な障壁が高いことが想定されるので,無料サンプルの配布やお試し価格による提供などのセールスプロモーションを実施する。ウ 製品の機能や性能と製品を購入した消費者の期待に差異があることが想定されるので,製品戦略を見直す。
エ 製品を購入した消費者が固定客化していることから現状のマーヶティング戦略は効果的に機能していると判断できるので,新たな施策は不要である。

マーケティングに関して、応用情報技術者試験シラバスでは以下の記載があります。
(1)マーケティング理論
マーケティング分析
市場規模,顧客ニーズ,自社の経営資源,業績,競合関係などの分析を行うこと,その考え方,及び市場調査で用いられる代表的な調査,分析手法を理解する。

用語例 3C(Customer,Competitor,Company)分析,マクロ環境分析(PEST 分析,文化的環境),市場調査(マーケティングリサーチ),セグメンテーション,ターゲティング,ポジショニング,サンプリング,質問法,観察法,実験法,クロス集計,価格感度測定法,RFM 分析(Recency,Frequency,Monetary Analysis),消費者行動モデル(AIDMA

マーケティングミックス
マーケティングミックスは,商品計画,販売価格,販売経路,販売促進を効果的に組み合わせて実施することであることを理解する。

用語例 マーチャンダイジングマーケティングの4P(Product,Price,Place,Promotion ), マーケティングの4C ( Customer Value , Customer Cost ,Convenience,Communication)

③ CS(Customer Satisfaction:顧客満足
経済が成熟し,消費が高度化するに伴い,顧客に精神的,主観的な満足を感じさせることが企業の重要課題になっていることを理解する。

用語例 顧客価値,LTV(Life Time Value),顧客ロイヤリティ,ブランド戦略,UX(User Experience),コンバージョン率,リテンション率

(2)マーケティング戦略
① 製品戦略
PLC(Product Life Cycle:製品ライフサイクル)の各段階の特徴と実施すべきマーケティング戦略,製品ミックスの考え方,代表的な製品戦略を理解する。

用語例 導入期,成長期,成熟期,衰退期,製品ライン,製品ポートフォリオ,ブランド戦略,製品多様化戦略,製品差別化戦略,市場細分化戦略,計画的陳腐化コモディティ化,PLM(Product Life cycle anagement),マスカスタマイゼーション

価格戦略
商品の価格設定の手法,考え方,その効果を理解する。

用語例 価格設定方法(コストプラス法ほか),バリュープライシング,需要の価格弾力性

③ 流通戦略
流通経路の分類方法,選定する考え方,最適化する手法を理解する。
用語例 ボランタリーチェーンフランチャイズチェーン,チャネル統合,オムニチャネル

④ プロモーション戦略
商品を消費者に認知してもらうコミュニケーション手段,その活用方法を理解する。

用語例 広告,販売促進,パブリシティ,消費者行動モデル(AIDMA

(3)マーケティング手法
代表的なマーケティング手法の特徴,適した活用場面を理解する。

用語例 マスマーケティング,ターゲットマーケティング,ワントゥワンマーケティング,リレーションシップマーケティングダイレクトマーケティングバイラルマーケティング,市場テスト(テストマーケティング),コーズリレーテッドマーケティング,プッシュ戦略/プル戦略

過去問(H26春AP午前問70)では「バランススコアカード」の説明として、「財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長の視点から,経営戦略の立案と実行を支援する手法」と述べられています。
応用情報技術者試験を勉強する成子

なぜこの4つなのですか?
私も最初はそう思いました。でも、実際の企業では、この4つはとても大事なのです。財務として、資金調達や黒字達成は大事ですよね。顧客を分析することも当然ですし、内部ビジネスプロセスとして、仕事のやり方を見直すことも求められます。そして、社員の育成(学習)と、会社をどう成長させていくかも大事なのです。

過去問(H22春AP午後問3)では、バランススコアカードに基づいた戦略やKGI、CSF、KPIについて具体例が示されているので紹介します。
M氏は戦略及び戦略実現の手段を全社レベルで明確にするためにバランススコアカードを導入することにし,経営戦略案を基に表のようなバランススコアカード案を作成した。
bsc


4つの視点で戦略実現の具体策を検討されていることが分かります。

過去問(H29年春AP午前問63)を見てみましょう。
問63 IT投資に対する評価指標の設定に際し,バランススコアカードの手法を用いてKPIを設定する場合に,内部ビジネスプロセスの視点に立ったKPIの例はどれか。

ア 売上高営業利益率を前年比5%アップとする。
イ 顧客クレーム件数を1か月当たり20件以内とする。
ウ 新システムの利用者研修会の受講率を100%とする。
エ 注文受付から製品出荷までの日数を3日短縮とする。
正解は、エです。

新製品を出す場合の価格政策には、
(1)上澄み吸収価格戦略
(2)浸透価格(ペネトレーティングプライス)政策
がある。
(1)は高価格、(2)は低価格である。

(1)を採用する理由はいくつかあるが、高価格でも売れるので利益を取ろうと考える場合や、高価格としてブランドイメージを作るからこそ売れると考えるからであろう。つまり、安くすると売れない。
パソコンや家電の新機種は基本的に前者で、マニアは他人よりいち早くほしいので高くても買う。パソコンは半年もすると価格が数万円も安くなるから驚きだ。この政策のポイントとなるのは、価格弾力性である。価格弾力性が低い(つまり、安くしても需要はそれほど増えない)場合に有効である。

(2)のペネトレートとは「浸透する」という意味である。価格弾力性が高い(つまり、安くすると大量に売れる)場合や、規模の経済性が大きく働く(つまり、安くても大量に売った方が儲かる)場合に採用する。基本的には最寄品(日常品)が該当するだろう。ユニクロのフリース1900円がそれにあたるかと思う。

過去問
過去問(H29年AP春午前問68)を見てみましょう。
問68 事業戦略のうち,浸透価格戦略に該当するものはどれか。

ア 売上高をできるだけ維持しながら,製品や事業に掛けるコストを徐々に引き下げていくことによって,短期的なキャッシュフローの増大を図る。
イ 事業を分社化し,その会社を売却することによって,投下資金の回収を図る。
ウ 新規事業に進出することによって,企業を成長させ,利益の増大を図る。
エ 低価格戦略と積極的なプロモーションによって,新製品のマーケットシェアの増大を図る。
正解は、エです。

新製品を市場に投入する場合の値決め政策である。通常はやや高めになるが、高めといっても幅がある。どうするべきか。
ITストラテジストの論文対策 
マニアな人は高くても買うからスキミングプライス(上澄み吸収価格)がよいと思う。つまり、かなりの高値ではどういう場合にペネトレイティングプライス、つまり低価格にする?
もう少し調べる必要があるが、価格弾力性が高いと見込まれる製品はこれにあたるだろう

過去問(H28春AP午前問70)では、「技術のSカーブ」に関して、「技術は,理想とする技術を目指す過程において,導入期,成長期,成熟期,衰退期,そして次の技術フェ―ズに移行するという進化の過程をたどる。この技術進化過程を表すもの」と述べられています。
aa

問72 インターネットを活用した広告手法のうち,行動ターゲティングの説明はどれか。

ア インターネット検索エンジンで,利用者が入力した特定の検索キーワードに関連する商品の広告を表示する。
イ サービス運営会社が発行する広告タグを埋め込んだWebサイトを訪れた利用者に対して,そのWebサイトのコンテンツに関連した広告を自動的に表示する。
ウ スマートフォンなどのGPS機能を使い,利用者の現在地に合わせて,近隣の商業施設の広告を,利用者が見ているWebサイトに表示する。
エ 利用者のWebサイトの検索履歴,アクセスしたページや購買履歴から利用者の興味・関心を解析し,関連した広告を利用者が見ているWebサイトに表示する。
正解は、エです。

問65 組込みシステム開発において,製品に搭載するLSIを新規に開発したい。LSI設計を自社で行い, LSI製造を外部に委託する場合の委託先として,適切なものはどれか。

ア IPプロバイダ
イ デザインハウス
ウ ファウンド
エ ファブレスメーカ
正解は、ウです。

問66 多角化戦略のうち,M&Aによる垂直統合に該当するものはどれか。

ア 銀行による保険会社の買収・合併
イ 自動車メーカによる軽自動車メーカの買収・合併
ウ 製鉄メーカによる鉄鋼石採掘会社の買収・合併
エ 電機メーカによる不動産会社の買収・合併
正解は、ウです。

過去問(H29春AP午前問71)を見てみましょう。
問71 インターネットオークションにおいて,出品者と落札者の間の決済で使用されるエスクローサービスはどれか。
ア 決済に関する情報の利用に関して,情報の保護基準が守られているかを第三者機関によって監視する仕組みのこと
イ 決済に関する電子メールなどの情報交換において,送信元とメールアドレスが正常であることを認証する仕組みのこと
ウ 決済に使用されるクレジットカード情報を暗号化したり,正規のショップであることを認証局によって確認したりすることによって,取引の安全を確保する仕組みのこと
エ 決済を仲介し,落札者から送金を受け,商品の受渡し完了後に出品者へ送金を行う仕組みのこと

正解は、アです。

プログラムマネジメントに関して、応用情報技術者試験シラバスでは、以下の記載があります。
(3)プログラムマネジメント
プログラムマネジメントは,目的や目標が明確な複数のプロジェクトを有機的に組み合わせたプログラムが,プロジェクト相互の関係を最適化して,全体として使命をより良く達成するように統合する活動であることを理解する。


用語例 PMO(Program Management Office:プログラムマネジメントオフィス),プログラム統合

過去問(H29春AP午前問62)を見てみましょう。
問62 事業目標達成のためのプログラムマネジメントの考え方として,適切なものはどれか。
ア 活動全体を複数のプロジェクトの結合体と捉え,複数のプロジェクトの連携,統合,相互作用を通じて価値を高め,組織全体の戦略の実現を図る。
イ 個々のプロジェクト管理を更に細分化することによって,プロジェクトに必要な技術や確保すべき経営資源の明確化を図る。
ウ システムの開発に使用するプログラム言語や開発手法を早期に検討することによって,開発リスクを低減し,投資効果の最大化を図る。
エ リスクを最小化するように支援する専門組織を設けることによって,組織全体のプロジェクトマネジメントの能力と品質の向上を図る。
正解は、アです。

情報システム戦略に関して、応用情報技術者試験シラバスでは次の記載があります。
(1)情報システム戦略
① 情報システム戦略の目的と考え方
経営戦略に沿って効果的な情報システム戦略を策定すること,情報システム戦略に基づいて全体システム化計画や情報化投資計画を策定することなどを理解する。

用語例 情報システム戦略評価,CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)

② 情報システム戦略の策定手順
情報システム戦略を策定する際の手順を理解する。
[手順の例]
(ⅰ)経営戦略の確認,(ⅱ)業務環境の調査,分析,(ⅲ)業務,情報システム,情報技術の調査,分析,(ⅳ)基本戦略の策定,(ⅴ)業務の新イメージ作成,(ⅵ)情報システムの対象の選定と投資目標の策定,(ⅶ)情報システム戦略案の策定,(ⅷ)情報システム戦略の承認

③ 情報システム戦略の策定の留意事項
情報システム戦略を策定する際の留意事項を理解する。
用語例 経営課題解決,事業展開,競争優位,情報システム構築,業務革新,情報技術の動向,情報基盤整備,情報システム化範囲,経営資源配分,業務プロセス標準化,業務モデル,ビジネスモデル,新技術導入,情報化投資環境,投資効果,情報資産管理,BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画),コンプライアンス,IT 経営力指標

④組織形態
情報システムの企画,開発,運用,保守などを行う組織の形態として,職能別組織,事業部制組織,マトリックス組織,プロジェクト組織などがあることを理解する。

用語例 情報システム化委員会,情報化推進体制

⑤ 全体システム化計画
(a)全体最適化方針
全体最適化方針は,組織全体として業務とシステムが進むべき方向を示す方針であることを理解する。また,全体最適化方針で明確化する内容と留意事項を理解する。

用語例 全体最適化目標,IT ガバナンスの方針,経営戦略との整合性,情報システムのあるべき姿(To-be モデル),組織や業務の変更方針,情報セキュリティ方針

(b)全体最適化計画
全体最適化計画は,全体最適化方針に基づき,事業者の各部署において個別に作られたルールや情報システムを統合化し,効率性や有効性を向上させるための計画であることを理解する。また,全体最適化計画で明確化する内容と留意事項を理解する。

用語例 業務固有のルール・規制・関連法規など,社内外利害関係者との調整と合意,システム構築・運用のための標準化方針及び品質方針,外部資源の活用,システム管理基準

⑥ 情報化投資計画
情報化投資計画は,経営戦略との整合性を考慮して策定すること,計画の決定に際してその影響,効果,期間,実現性などの観点から複数の選択肢を検討する必要があることなどを理解する。

用語例 情報化投資方針,IT 投資マネジメント,確保すべき経営資源,投資効果やリスク算定の方法

⑦ システム化計画
全体システム化計画に従って,個別システム化計画を立案すること,企業の戦略性を向上させるためのシステムとして,企業全体又は事業活動の統合管理を実現するシステム,企業間の一体運営に資するシステムがあることを理解する。

用語例 基幹系システム,ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画),SCM,CRM ( Customer Relationship Management : 顧客関係管理), SFA , KMS(Knowledge Management System:知識管理システム),シェアドサービス

⑧ モデル
企業経営システムのモデルを理解する。

用語例 ビジネスモデル,業務モデル,情報システムモデル

H21ST午前16を参考にすると、企業の競争力に影響を与える5つの要因として以下がある。
・新規参入者の脅威
・バイヤの交渉力
・サプライヤの交渉力
・競争業者間の敵対関係
・代替製品の脅威


過去問(H22春FE午後問7)を見てみましょう。
(前略)
K氏は,ファイブフォース分析を使って,業界における,売り手の交渉力,買い手の交渉力,新規参入者の脅威,代替製品の脅威及び競争業者間の敵対関係の強さを分析して,業界の収益性や成長性を評価することにした。
例えば,新規参入者の脅威は,国の規制に守られている場合や,多大な設備投資が必要な業界の場合に低くなる。また,売り手の交渉力は,売り手の提供する製品やサービスが特殊ではなく,買い手が売り手を多数の候補の中から選べる場合に弱くなる。代替製品の脅威は,提供している製品やサービスに代わるものが,ほかにあまりない場合に低くなる。売り手や買い手の交渉力が弱いほど,また新規参入者や代替製品の脅威が低く競争業者間の敵対関係が弱いほど,業界の収益性は高くなりやすいと考えられている。
K氏は,A社の事業地域における健康飲料業界の分析を行って上司に報告した。図は,  K氏と上司が完成させた分析結果である。
ii


空欄の選択肢は以下です。
解答群
ア 栄養補助食品などの競合製品が多く
イ 脅威となる競合製品はほとんどなく
ウ 供給業者の少ない固有の包装資材が多く工 供給業者の少ない固有の包装資材がなく
オ 消費者の健康意識レベルが高く
カ 消費者の健康意識レベルが低く
キ 特殊な設備が必要であり
ク 特殊な設備が不要であり

「経営戦略」の「ビジネスインダストリ」のカテゴリでは、応用情報技術者試験シラバスでは以下の5つの節があります。
1.ビジネスシステム
2.エンジニアリングシステム
3.e-ビジネス
4.民生機器
5.産業機器

この中で、「2.エンジニアリングシステム」と「3.e-ビジネス」が試験でよく出題されます。
「3.e-ビジネス」に関しては、ECやEDIに関する内容を確認しましょう。

「2.エンジニアリングシステム」に関しては、いくつかのキーワードがありますので、以下にシラバスを引用します。
(1)エンジニアリングシステムの目的と考え方
開発,設計などに情報技術を利用する目的と考え方を理解する。

(2)生産の自動制御
生産工程の自動制御の仕組みと機能,生産自動化によるコスト削減や危険作業の機械化などの利点,生産自動化の要素技術,動向などを理解する。

用語例 生産方式,生産ラインの編成,生産形態,個別生産,ロット生産,連続生産,受注生産,見込み生産,ニーズの多様化,多品種少量生産JIT(Just In Time:ジャストインタイム),NC(Numerical Control:数値制御),自動監視装置,無人搬送車,自動倉庫,産業用ロボット,ファブレス

(3)生産システム
生産システムのモデルと生産管理のフェーズ,及び生産管理システムの目的を理解する。
また,FA(Factory Automation:ファクトリーオートメーション)システムは生産工程の自動化を図るシステムであり,設計段階から組立,検査,出荷,在庫管理などの工程において合理化を図るために,生産管理システム,生産計画を支援するツールなどを取り入れ,装置制御から工場管理まで効率的な自動化を実現することを理解する。

用語例 品質管理,工程管理,日程管理,在庫管理,設計管理,積算支援,調達管理,原価管理,利益管理,戦略管理,変化のマネジメント, CAP(Computer Aided Planning ), CAPP( Computer Aided Process Planning ), MRP, FMS(Flexible Manufacturing System),FMC(Flexible Manufacturing Cell),生産性指標

(4)コンピュータ支援システム
コンピュータを使用した解析,設計,開発などを行うコンピュータ支援システム,生産性を向上させるためにプロジェクトの計画や管理を支援するシステム,生産や物流,販売の商品供給・流通を統合的に管理するシステムを理解する。
用語例 CAD , CAM , CAE ( Computer Aided Engineering ), PDM ( Product DataManagement),PMS(Project Management System),CIM

「経営戦略」の「経営戦略マネジメント」に関して、応用情報技術者試験シラバスでは、以下の4つの項目があります。
1.経営戦略手法
2.マーケティング
3.ビジネス戦略と目標・評価
4.経営管理システム

この中で、「1.経営戦略手法」に関しては、以下の記載があります。キーワードはたくさんありますが、ITストラテジスト試験ではないので、すべて覚える必要はありません。
(1)経営戦略
経営戦略の目的,考え方,経営戦略の階層を理解する。
用語例 企業理念,企業戦略,ビジネス戦略,競争戦略,機能別戦略,多角化シナジー効果,規模の経済,範囲の経済,イノベーションチェンジマネジメント,ベンチマーキング,ベストプラクティス

(2)全社戦略
① 全社戦略の策定
全社戦略の目的,考え方,代表的な戦略を理解する。
用語例 ドメイン,資源配分,競争優位,経験曲線,CS(Customer Satisfaction:顧客満足),グループ経営,コアコンピタンスアウトソーシングM&A(Mergers and Acquisitions),TOB(Take Over Bid:公開買付け),アライアンス,シェアドサービス,ベンチャービジネスクラウドファンディング,インキュベータ

② プロダクトポートフォリオマネジメント
PPM(Product Portfolio Management:プロダクトポートフォリオマネジメント)の目的,特徴,手順を理解する。
用語例 経営資源配分の最適化,市場成長率,相対的市場シェア,問題児,花形製品,金のなる木,負け犬

(3)事業戦略
① 競争戦略の策定
競争戦略の目的,考え方,代表的な戦略を理解する。

用語例 ファイブフォース分析(既存競合者同士の敵対関係,新規参入の脅威,代替製品・代替サービスの脅威,買い手の交渉力,供給者の支配力),競争の基本戦略(コストリーダシップ戦略,差別化戦略,集中戦略),ブルーオーシャン戦略

SWOT 分析
SWOT(Strength,Weakness,Opportunity,Threat:強み,弱み,機会,脅威)分析の目的,特徴,手順を理解する。

用語例 外部環境,内部環境

バリューチェーン分析
バリューチェーン分析の目的,特徴,手順を理解する。
用語例 価値活動,調達,製造,販売,サービス,付加価値,コスト,外部資源活用,バリューチェーン再設計

④ 成長マトリクス
成長マトリクスの目的,特徴,手順を理解する。
用語例 製品・市場マトリクス,成長戦略,市場浸透戦略,市場開拓戦略,製品開発戦略,多角化戦略

ビジネス戦略と目標・評価に関して、応用情報技術者試験シラバスでは以下の記載があります。
3. ビジネス戦略と目標・評価
(1)ビジネス戦略と目標の設定・評価
ビジネス戦略と目標,評価に関する目的,考え方,手順を理解する。
[手順の例]
(ⅰ)企業理念,企業ビジョン,全社戦略を踏まえ,ビジネス環境分析,ビジネス戦略立案を行い,具体的な戦略目標を定める,(ⅱ)目標達成のために重点的に取り組むべきCSF(Critical Success Factors:重要成功要因)を明確にする,(ⅲ)目標達成の度合いを計るための指標を設定し評価する。

用語例 組織のビジョン,組織のミッション,KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標),KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標),モニタリング,フィージビリティスタディ

(2)目標設定及び評価のための代表的な情報分析手法
バランススコアカード
BSC(Balanced Scorecard:バランススコアカード)の目的,特徴,手順を理解する。
用語例 財務の視点,顧客の視点,業務プロセスの視点,学習と成長の視点, CSF(Critical Success Factor:重要成功要因),評価指標,モニタリング,差異分析

② ニーズ・ウォンツ分析
ニーズ・ウォンツ分析の目的,特徴,手順を理解する。

用語例 必要性(ニーズ),欲求(ウォンツ)

③ 競合分析
競合分析の目的,特徴,手順を理解する。

用語例 競争状況,競合相手の数,製品やサービスの価格,技術動向

④ その他の手法
バリューエンジニアリング,シックスシグマなどの手法の目的,特徴,手順を理解する。

用語例 製品・サービスの価値,機能,コスト,ライフサイクルコスト,機能定義,機能評価,機能別コスト分析,代替案作成,TQM(Total Quality Management:総合的品質管理),マクロ環境分析(PEST 分析,文化的環境)

経営管理システムに関して、応用情報技術者試験シラバスでは以下の記載があります。
(1)経営管理システム
経営管理システムには,全社を対象としたシステム,特定の部門を対象としたシステムなどがあることを理解する。また,経営戦略実現のための経営管理システムに,経営者の意思決定を支援するシステムや事業活動の統合管理などを行うシステムがあること,特徴,考え方を理解する。

用語例 全社システム,部門システム,DSS(Decision Support System:意思決定支援システム),SIS(Strategic Information System:戦略的情報システム),ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画),バリューチェーンマネジメント, ECR ( Efficient Consumer Response : 効率的消費者対応), SFA, KMS(Knowledge Management System:知識管理システム),SECI(Socialization,Externalization,Combination,Internalization:共同化,表出化,連結化,内面化)モデル,CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理),SCM , TOC ( Theory of Constraints :制約条件理論), 企業内情報ポータル(EIP)

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