カテゴリ: 4.記憶管理

■H27秋
問18 三つの媒体A~Cに次の条件でファイル領域を割り当てた場合,割り当てた領域の総量が大きい順に媒体を並べたものはどれか。

〔条件〕
(1)ファイル領域を割り当てる際の媒体選択アルゴリズムとして,空き領域が最大の媒体を選択する方式を採用する。
(2)割当て要求されるファイル領域の大きさは,順に90,30,40,40,70,30 (Mバイト)であり,割り当てられたファイル領域は,途中で解放されない。
(3)各媒体は容量が同一であり,割当て要求に対して十分な大きさをもち,初めは全て空きの状態である。
(4)空き領域の大きさが等しい場合には,A,B,Cの順に選択する。

ア A,B,C
イ A,C,B
ウ B,A,C
エ C,B,A
【正解】エ

■H29秋
問17 ページング方式の仮想記憶において,ページ置換えの発生頻度が高くなり,システムの処理能力が急激に低下することがある。このような現象を何と呼ぶか。
ア スラッシング          イ スワップアウト
ウ フラグメンテーション     エ ページフォールト
【正解】ア

問18 CPUスケジューリングにおけるラウンドロビンスケジューリング方式に関する記述として,適切なものはどれか。
ア 自動制御システムなど,リアルタイムシステムのスケジューリングに適している。
イ タイマ機能がないシステムにおいても,簡単に実現することができる。
ウ タイムシェアリングシステムのスケジューリングに適している。
エ タスクに優先順位を付けることによって,容易に実現することができる。
【正解】ウ

■H28春
問17 ページング方式の仮想記憶において,あるプログラムを実行したとき,1回のページフォールトの平均処理時間は30 ミリ秒であった。ページフォールト発生時の処理時間が次の条件であったとすると,ページアウトを伴わないページインだけの処理の割合は幾らか。

〔ページフォールド発生時の処理時間〕
(1)ページアウトを伴わない場合,ページインの処理時間は20ミリ秒である。
(2)ページアウトを伴う場合,置換えページの選択,ページアウト,ページインの合計処理時間は60 ミリ秒である。
ア 0.25     イ 0.33     ウ 0.67     エ 0.75
【正解】エ

問18 仮想記憶方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア LRUアルゴリズムは,使用後の経過時間が最長のページを置換対象とするページ置換アルゴリズムである。
イ アドレス変換をインデックス方式で行う場合は,主記憶に存在する全ページ分のページテーブルが必要になる。
ウ ページフォールトが発生した場合は,ガーベジコレクションが必要である。
エ ページングが繰り返されるうちに多数の小さな空きメモリ領域が発生することを,フラグメンテーションという。
【正解】ア

■H27秋
問17 デマンドページング方式による仮想記憶の利点はどれか。
ア 実際にアクセスが行われたときにだけ主記憶にロードするので,無駄なページをロードしなくて済む。
イ 主記憶に対する仮想記憶の容量比を大きくするほど,ページフォールトの発生頻度を低くできる。
ウ プロセスが必要とするページを前もって主記憶にロードするので,補助記憶へのアクセスによる遅れを避けることができる。
エ ページフォールトの発生頻度が極端に高くなっても,必要な場合にしかページを読み込まないのでスラッシング状態を回避できる。
【正解】ア

■H27春
問16 仮想記憶方式では,割り当てられる実記憶の容量が小さいとページアウト,ページインが頻発し,スループットが急速に低下することがある。このような現象を何というか。
ア スラッシング          イ スワッピング
ウ フラグメンテーション     エ メモリリーク
【正解】ア

問18 500 k バイトの連続した空き領域に,複数のプログラムモジュールをオーバレイ方式で読み込んで実行する。読込み順序Aと読込み順序Bにおいて,最後の120 k バイトのモジュールを読み込む際,読込み可否の組合せとして適切なものはどれか。ここで,数値は各モジュールの大きさをkバイトで表したものであり,モジュールを読み込む領域は,ファーストフィット方式で求めることとする。

〔読込み順序A〕
100 → 200 → 200解放 → 150 → 100解放 → 80 → 100 → 120
〔読込み順序B〕
200 → 100 → 150 → 100解放 → 80 → 200解放 → 100 → 120

H27h-問18
【正解】イ

■H26秋
問16 三つの資源X~Zを占有して処理を行う四つのプロセスA~Dがある。各プロセスは処理の進行に伴い,表中の数値の順に資源を占有し,実行終了時に三つの資源を一括して解放する。プロセスAとデッドロックを起こす可能性があるプロセスはどれか。
H26a-問16
ア B,C,D     イ C,D     ウ Cだけ     エ Dだけ
【正解】イ

問17 固定区画方式を使用した主記憶において,大きさが100 k バイト,200 k バイト,300 k バイト,400 k バイトの区画をそれぞれ一つ設定する。この主記憶に,大きさが250 k バイト,250 k バイト,50 kバイトのプログラムをベストフィット方式で割り当てた。この時点で,使用できない領域は合計で何kバイト生じているか。
ア 200     イ 250     ウ 350     エ 450
【正解】イ

■H26春
問16 OSのプロセス制御におけるプリエンプティブ方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 各プロセスがシステム資源を自主管理できるので,マルチプログラミングに向いている。
イ ノンプリエンプティブ方式に比べて,コンテキスト切替えのためのオーバヘッドが小さい。
ウ ノンプリエンプティブ方式に比べて,特定のプロセスがプロセッサを独占することが多い。
エ プリエンプティブ方式を実現するには,0Sがプロセスを強制的に切り替えて実行する機構が必要になる。
【正解】エ

問18 仮想記憶方式において,論理アドレスから物理アドレスへの変換を行うのはいつか。
ア 主記憶に存在するページをアクセスするとき
イ ページフォールトが発生したとき
ウ ページを主記憶にページインするとき
エ ページを補助記憶にページアウトするとき
【正解】ア

■H25秋
問18 記憶領域の動的な割当て及び解放を繰り返すことによって,どこからも利用できない記憶領域が発生することがある。このような記憶領域を再び利用可能にする機能はどれか。
ア ガーベジコレクション     イ スタック
ウ ヒープ              エ フラグメンテーション
【正解】ア

■H25春
問17 五つのジョブA~Eに対して,ジョブの多重度が1で,処理時間順方式のスケジューリングを適用した場合,ジョブBのターンアラウンドタイムは何秒か。ここで,OSのオーバヘッドは考慮しないものとする。
H25h-問17
ア 8     イ 9     ウ 10     エ 11
【正解】エ

問18 ぺージング方式の仮想記憶において,ページフォールト発生時のオーバヘッドによる1命令当たりの平均遅れ時間を求める式はどれか。

〔記号の説明〕
 t : 1回当たりのページフォールト処理時間
 f : ページフォールト発生率
 m : 1命令当たりの平均主記憶アクセス回数

ア t - f × m
イ t × f × m
ウ t × f ÷ m
エ f ÷ f ÷ m
【正解】イ

問19 仮想記憶方式におけるプログラムやデータの格納方法に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 一つのプログラムや一連のデータは,主記憶装置及び補助記憶装置で必ず連続した領域に格納される。
イ 頻繁に参照されるプログラムやデータが主記憶装置に格納されているので,仮想記憶を用いない場合に比べて主記憶の平均アクセス時間が短くなる。
ウ プログラムやデータを補助記憶装置に格納し,必要に応じて主記憶に読み込むので,主記憶の見かけの容量を拡大できる。
エ ページアウトされたプログラムやデータがシステムの停止後も補助記憶装置に保持されるので,再起動後に主記憶の内容が復元される。
【正解】ウ

共通に使用される擬似言語の記述形式

 擬似言語を使用した問題では,各問題文中に注記がない限り,次の記述形式が適用されているものとする。

〔宣言,注釈及び処理〕
2009h21a_fe_pm_qs_1



演算子と優先順位〕
2009h21a_fe_pm_qs_2
注 整数同士の除算では,整数の商を結果として返す。%演算子は,剰余算を表す。

〔論理型の定数〕
true, false


タスク管理に関して、過去問(H20秋FE午前問28)では、「マルチプログラミングの制御を行い,CPUを有効に利用する」とあります。
応用情報技術者試験を勉強する成子

なぜそんな制御が必要なのですか?
CPUは頭脳に例えられるという話をしたと思います。
人間と同じで、コンピュータであっても、複数のことを同時には考えることができません。
応用情報技術者試験を勉強する成子

そうなんですか?
パソコンでは、インターネットで動画を見ながら、メールを書いたりしていますし、その間にプリンタで印刷をかけたりもできますけど。
はい、パソコンでは複数のことを同時に実施しています。
ただ実際には、CPUが短い時間で瞬時に複数の仕事を切り替えています。それがあまりに高速なので、我々には同時に実行しているように見えるのです。
このように、CPUにはいくつものジョブがやってきて、それを効率的に管理する仕事がOSが実行すべきタスク管理です。

タスク管理に関して、応用情報技術者試験のシラバスでは、以下の記載があります。
(4)タスク管理
① タスクと状態遷移
タスクとジョブステップ,スレッドとの関係,タスクの生成から実行,消滅までの状態遷移,ディスパッチャの役割を理解する。

用語例 軽量プロセス,実行可能状態,実行状態,待ち状態,プロセス,スレッド

② 多重(マルチ)プログラミング(マルチタスク)とスケジューリング
多重(マルチ)プログラミングの考え方,タスクのスケジューリングの代表的な方式について,スケジューリングの方法,特徴,スケジューリングにおけるトリガと優先順位の役割,同期制御・排他制御の必要性,実現方法を理解する。また,タスクとタスクの同期,タスク間でのデータの受け渡し,マルチスレッドの考え方,並列処理などを理解する。

用語例 プリエンプティブ方式,ノンプリエンプティブ方式,タイムスライス方式,イベントドリブン方式,フィードバック待ち行列方式,処理時間順方式,優先順,静的優先順位方式,動的優先順位方式,ラウンドロビン,SJF(Short Job First),最短時間順,割込み禁止,マルチCPU,排他制御,FCFS(First Come First Served),タイムクウォンタム,リソーススタベーション,SVC(SuperVisorCall)割込み,入出力終了割込み,ディスパッチ

では、過去問(H20秋FE午前)を見てみましょう。
問28 タスク管理の役割として,適切なものはどれか
ア 各種の補助記憶装置へのアクセス手段を,装置に依存しない形態で提供し,応用プログラム作成の負担を軽減する。
イ 仮想記憶空間を提供し,実記憶を有効に利用する。
ウ 入出力装置の制御を行い,正確かつ効率よく入出力装置を動作させる。
エ マルチプログラミングの制御を行い,  CPUを有効に利用する。





正解は、エです。ウは入出力管理、イは記憶管理、アはデータ管理です。

過去問(H21秋AP午前問19)
問19 リアルタイムOSのマルチタスク管理機能において,タスクAが実行状態から実行可能状態へ遷移するのはどの場合か。
ア タスクAが入出力要求のシステムコールを発行した。
イ タスクAが優先度の低いタスクBに対して,メッセージ送信を行った。
ウ タスクAより優先度の高いタスクBが実行状態となった。
エ タスクAより優先度の高いタスクBが待ち状態となった。





正解は、 ウです。

 

1.タスクの状態(プロセスの状態)

プロセスの状態には、「待ち行列に登録されているプロセスの状態を実行可能状態,実行中のプロセスの状態を実行状態」の他に、「待ち状態」があります。

過去問(H20FE秋午前問29)では、コンピュータのタスクの状態遷移として、次の図が記載されています。
状態遷移
また、実行状態のタスクが、「自分より優先度の高いタスクが実行可能状態になった」ことで、実行可能状態に遷移するともあります。
応用情報技術者試験を勉強する成子

なんかややこしいですね。
なぜ、そんな3つの状態があるのですか?



例えがいいか分かりませんが、以下と考えてはどうでしょう。
大きな病院で初診受付をしたとします。
・最初は、病院側の先生が決っていない状態で、今すぐ診察を受けられない状態ですから、受付でしばらく待ちます(⇒待ち状態)
・病院側は、問診票や先生の空き状況などを踏まえて先生が決ったら、患者さんに連絡します「○○先生の診察になりますので、第△診察室の前でお待ちください。これで、先生が空いたら診察を受けることができます。(⇒実行可能状態)
・前の患者さんの診察が終わったら、診察を受けられます(⇒実行状態)
※ここで、実行状態にあっても、途中で検査したりすると、もう一度診察を受けるまで、診察室の前で待つことがあります。(⇒実行可能状態に戻ります)

患者さんの数に対し、先生の数は圧倒的に少ないものです。よって、患者さんの状態(優先度)も確認しながら、患者さんを先生に割り当てていく作業が必要になります。

コンピュータも同じで、CPUにはいくつものプロセスがやってきます。CPUの数は限られていますから、そのプロセスの実行順序を決めるのがOSの役割であり、これがタスク管理です。
また、プロセスの実行順序を決定する方式にはいくつかの方式があり、到着順方式や、ラウンドロビン方式、優先度順方式などがあります。

以下にも解説しています。
http://sm.seeeko.com/archives/15876963.html

aae62d2c 

実行可能状態と待ち状態の違いがよく分かりません。




以下のように考えるといいかもしれません。

・実行可能状態:CPUが割り当てられればすぐに処理ができる。
・待ち状態:CPUが割り当てられても処理ができない。他からの入出力を待つなど

まあ、具体的に考えた方がいいですね。ブラウザを起動して検索を実行する場合で考えましょう。

①ブラウザを起動するためにクリックする⇒この時点では、実行されません。CPUが割り当てられないからです。よって、「実行可能状態」です。
②CPUが割り当てられる⇒「実行状態」になります。
③CPUは順番に割り当てられるので、まだ処理は残っているけど決められた自分の番が終わったら⇒実行可能状態(次のCPUが空くのを待つ)
④ブラウザの起動が終わり、ユーザからの次のアクション(たとえば、リンクをクリックするとか、検索キーワードを入力して検索するとか)を待っている状態になります。→待ち状態
⑤ブラウザを閉じる⇒タスクを終了させる

タスクマネージャもみてみましょう。実行状態にあるタスクにはCPUが割り当てられています。
CPUの利用が0%のタスクもたくさんそんざいします。これは、実行可能状態や待ち状態のタスクです。
taskmanager

2.プリエンプティブとノンプリエンプティブ

皆さんもお仕事されているとき、仕事は山のように降ってきますから、受け取った順に仕事をするのではなく、優先順位などをつけて仕事を調整されますよね。
コンピュータでも同じで、マルチタスク環境では、このように優先度に応じた仕事をする機能は必須になります。これがプリエンプティブです。
※preemptiveとは「先買権のある」という意味です。出典は、EXCEED 英和辞典(goo 辞書)より

プリエンプティブではない(=ノンプリエンプティブ)であれば、あるタスクがCPUを独占すると、他のタスクが実行できなくなってしまいます。過去問(H27春FE午前問19)では、「ノンプリエンプティブなスケジューリング方式の説明」として、「実行状態としたタスクが自ら待ち状態に遷移するか終了するまで,他のタスクを実行状態とすることができない」とあります。
応用情報技術者試験を勉強する成子

タスクスケジューリングには、到着順やラウンドロビンなど、いくつかの方式がありましたよね?
具体的にどれがプリエンプティブなのでしょうか。
では、過去問(H28春AP午前問19)をみてみましょう。
問19 ノンプリエンプティブだけのスケジューリング方式はどれか。
ア 残余処理時間順 ウ 優先度順
イ 到着順       エ ラウンドロビン
【正解】イ
ここにありますように、到着順だけがノンプリエンプティブで、それ以外はすべてプリエンプティブです。

3.タスクの状態に関する過去問

(1)過去問(H21秋AP午前問19)

問19 リアルタイムOSのマルチタスク管理機能において,タスクAが実行状態から実行可能状態へ遷移するのはどの場合か。
ア タスクAが入出力要求のシステムコールを発行した。
イ タスクAが優先度の低いタスクBに対して,メッセージ送信を行った。
ウ タスクAより優先度の高いタスクBが実行状態となった。
エ タスクAより優先度の高いタスクBが待ち状態となった。
正解は、ウです。
優先度の高いタスクBが実行状態となると、タスクAは実行可能状態になります。

(2)H29秋AP

問16 リアルタイムOSにおいて,実行中のタスクがプリエンプションによって遷移する状態はどれか。
ア 休止状態
イ 実行可能状態 
ウ 終了状態
エ 待ち状態






【正解】イ

(3)H27秋AP

問16 プリエンプション方式のタスクスケジューリングにおいて,タスクBの実行中にプリエンプションが発生する契機となるのはどれか。ここで,タスクの優先度は,タスクAが最も高<, タスクA>タスクB =タスクC>タスクDの関係とする。
ア タスクAが実行可能状態になった。
イ タスクBが待ち状態になった。
ウ タスクCが実行可能状態になった。
エ タスクDが実行可能状態になった。






【正解】ア

(4)H27春FE午前問19

問19 ノンプリエンプティブなスケジューリング方式の説明として,適切なものはどれか。
ア 新しいタスクが実行可能状態になるたびに,各タスクの残りの実行時間を評価し,その時間が短いものから順に実行する。
イ 実行状態としたタスクが決められた時間内に待ち状態に遷移しないときに,そのタスクを中断して実行待ち行列にある次のタスクを実行状態とする。
ウ 実行状態としたタスクが自ら待ち状態に遷移するか終了するまで,他のタスクを実行状態とすることができない。
エ タスクが実行可能状態になったときに,そのタスクの優先度と,その時,実行状態であるタスクの優先度とを比較して,優先度が高い方のタスクを実行状態とする。





ア:処理時間順(残余処理時間順)方式
イ:ラウンドロビン
エ:優先度順

【正解】ウ

(5)H27春ES午前Ⅱ問10

問10 優先度に基づくプリエンプティブなスケジューリングで動作する,二つの周期タスクA,Bがある。AはBよりも優先度が高く,周期は2ミリ秒,実行時間は1ミリ秒である。Bの周期が10ミリ秒のとき,1周期中に実行を完了できるBの実行時間は最大何ミリ秒か。ここで,A,B以外のタスクはなく,タスク切替えによるオーバヘッドはないものとする。
ア 3  イ 5  ウ 7  エ 9






【正解】イ

(6)H27秋AP午前問16

問16 プリエンプション方式のタスクスケジューリングにおいて,タスクBの実行中にプリエンプションが発生する契機となるのはどれか。ここで,タスクの優先度は,タスクAが最も高<, タスクA>タスクB =タスクC>タスクDの関係とする。
ア タスクAが実行可能状態になった。
イ タスクBが待ち状態になった。
ウ タスクCが実行可能状態になった。
エ タスクDが実行可能状態になった。






【正解】ア

 1.仮想記憶管理とは

応用情報技術者試験シラバスでは、コンピュータシステム>ソフトウェア>オペレーティングシステム の中に「記憶管理」の章があります。
シラバスには次の記載があります。

② 仮想記憶管理
実記憶と仮想記憶の関係,仮想記憶の有効性,仮想記憶方式の種類と特徴,動的アドレス変換の仕組みを理解する。また,ページング方式の代表的なページ置換えアルゴリズムについて,ページ置換え手順を理解する。

用語例 ベースアドレス方式,セグメント方式,セグメントページング方式,単一仮想空間方式, 多重仮想空間方式, スラッシング, DAT ( Dynamic Address Translator:動的アドレス変換),TLB(Translation ookaside Buffer),ページフォールト,ページイン,ページアウト,デマンドページング,ページリプレースメント,LRU,FIFOワーキングセット

スワッピングとオーバレイによる主記憶管理よりも、効率的な記憶管理方法が仮想記憶管理です。
具体的には、補助記憶を利用し、主記憶を大容量に見せます。過去問(H21春シスアド問7)では、「仮想記憶方式が主記憶に及ぼす効果」に関して、「主記憶の見掛け上の容量が増加する」とあります。
応用情報技術者試験を勉強する成子 

スワッピングとオーバレイではダメなのですか?
たとえば、スワッピングであれば、プログラムを補助記憶に退避させます。
でも、メインメモリよりも大きなプログラムを使う場合、どうしようもないですよね。
仮想記憶
主記憶の領域を増やせればいいのですが、お金もかかることから、実際にはそう簡単にはいきません。
そこで、仮想記憶です。実際の主記憶領域よりも、仮想的に大きな領域があるように、CPUに見せるのです。
以下、イメージです。
補助記憶
仮想記憶では、主記憶以上の領域を、CPUに見せます。しかし、実際には主記憶の領域が限られています。そこで、補助記憶装置(HDD)の領域を使って仮想記憶を実現します。
このとき、上記のように、仮想記憶の領域と主記憶の領域を、一定の単位で管理するのが便利です。これが、後述するページング方式です。

過去問(H21秋IP問59)では、「OSの機能の一つである仮想記憶方式の目的」として、「主記憶の容量よりも大きなメモリを必要とするプログラムも実行できるようにする」とあります。
応用情報技術者試験を勉強する成子 


OSの機能なんですね。
はい、そうです。実際、Windowsでも自動で処理を行っています。
システムのプロパティ>詳細設定>パフォーマンス>詳細設定>仮想メモリ
で設定できます。
デフォルトでは、コンピュータによる自動管理がなされています。
仮想メモリ

 

 

2.ページング方式

仮想記憶を実現する一つの方式が、ページング方式です。他にもセグメント方式などもありますが、覚える必要はありません。試験では、ページング方式のみを覚えてください。
ページングに関して過去問(H20秋SW午前問27)では、「主記憶とプログラムを固定長の単位に分割し,効率よく記憶管理する。これによって,少ない主記憶で大きなプログラムの実行を可能にする。」とあります。
応用情報技術者試験を勉強する成子 

ちょっと分かりにくいです。
そうですね。
別の過去問(H25春FE午後問2)の説明を見てみましょう。
「仮想記憶方式の一つに,ページング方式がある。ページング方式は,仮想アドレス空間物理アドレス空間のそれぞれをページと呼ぶ固定長の領域に分割しておき,ページ単位でアドレス空間を管理する。」とあります。
この過去問の図を見てみましょう。
仮装記憶
このように、仮想記憶と主記憶のアドレス空間を、固定長のページという単位で管理します。
応用情報技術者試験を勉強する成子 

でも、主記憶だけでは領域が足らないんですよね。
はい、そうです。だから、補助記憶装置の領域も借りる必要があります。具体的には、必要なページを補助記憶装置から持ってきます(ページイン)。このとき、主記憶領域がいっぱいではいけませんので、不要なページを補助記憶に退避します(ページアウト)。
応用情報技術者試験を勉強する成子

不要なページはどういう基準で決めるのですか?
いい質問ですね。ページアウトするページを決める方法にはいくつかあり、FIFOやLRUなどがあります。詳しくは後述します。

では、別の過去問をみてみましょう。
■H20秋FE午前
問27 ページング方式の仮想記憶において,主記憶に存在しないページをアクセスした場合の処理や状態の順番として,適切なものはどれか。ここで,主記憶には現在,空きのページ枠はないものとする。
ア 置換え対象ページの決定→ページイン→ページフォールト→ページアウト
イ 置換え対象ページの決定→ページフォールト→ページアウト→ページイン
ページフォールト→置換え対象ページの決定→ページアウト→ページイン
ページフォールト→置換え対象ページの決定→ページイン→ページアウト





正解:ウ

3.ページ置換えアルゴリズム

ページング方式の代表的なページ置換えアルゴリズムには以下の4つがあります。よく問われるのはLRUです。
FIFO(First In First Out):先入れ先出し法。過去問(H24春FE午前問22不正解選択肢)では、「最も古くから存在するページを置き換える方式」とあります。
LIFO(Last In First Out):後入れ先出し法。最も新しいページを置き換える方法です。
③LFU(Least Frequently Used):Frequentlyは「頻繁に」という意味です。過去問(H24春FE午前問22不正解選択肢)では、「最も参照回数の少ないページを置き換える方式」とあります。

④LRU(Least Recently Used):Recently は「最近」という意味で、Least Recentlyなので、「最近ではない」という意味になります。過去問(H24春FE午前問22不正解選択肢)では、「最後に参照されてからの経過時間が最も長いページを置き換える方式」とあります。

4.仮想記憶に関する過去問(午前問題)

(1)H29春AP

問16 4ブロックのキャッシュメモリC0~C3が表に示す状態である。ここで,新たに別のブロックの内容をキャッシュメモリにロードする必要が生じたとき,C2のブロックを置換の対象とするアルゴリズムはどれか。
H29h-問16
ア FIFO     イ LFU     ウ LIFO     エ LRU
【解説】
ページ置換えアルゴリズムには、主に選択肢の4つがあります。
この中で、C2を置き換えるには「最終参照時刻が最も遅い」ことに着目します。
最も使っていないと言う意味で、LRU(選択肢エ)が正解です。
参考ですが、それぞれの選択肢ではどれが置き換えられるでしょうか。
ア:FIFO⇒ロード時間が最も早いC0です。
イ:LFU⇒最も使われてないC1です。
ウ:LIFO→もっとも後にロードされたC3です。

【正解】エ

(2)H28春AP午前

問18 仮想記憶方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア LRUアルゴリズムは,使用後の経過時間が最長のページを置換対象とするページ置換アルゴリズムである。
イ アドレス変換をインデックス方式で行う場合は,主記憶に存在する全ページ分のページテーブルが必要になる。
ウ ページフォールトが発生した場合は,ガーベジコレクションが必要である。
エ ページングが繰り返されるうちに多数の小さな空きメモリ領域が発生することを,フラグメンテーションという。

⇒正解は、ア
エですが、ページングはページ単位で記憶領域を管理するため、小さな空きメモリ領域が発生しません。

問17 仮想記憶管理のページ入替え方式のうち,最後に使われてからの経過時間が最も長いページを入れ替えるものはどれか。
ア FIFO  イ LFU  ウ LIFO 工 LRU

⇒正解は、エのLRU(Least Recently Used)です。

(3)H25春AP午前
問19 仮想記憶方式におけるプログラムやデータの格納方法に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 一つのプログラムや一連のデータは,主記憶装置及び補助記憶装置で必ず連続した領域に格納される。
イ 頻繁に参照されるプログラムやデータが主記憶装置に格納されているので,仮想記憶を用いない場合に比べて主記憶の平均アクセス時間が短くなる。
ウ プログラムやデータを補助記憶装置に格納し,必要に応じて主記憶に読み込むので,主記憶の見かけの容量を拡大できる。
エ ページアウトされたプログラムやデータがシステムの停止後も補助記憶装置に保持されるので,再起動後に主記憶の内容が復元される。

⇒正解はウです。

(4)H19春FE午前
問28 仮想記憶方式の一つに,仮想アドレス空間を固定長の領域に分割して管理するものがある。この固定長の領域を示す用語はどれか。
ア セクタ  イ セグメント  ウ フレーム  エ ページ
⇒正解はエ

(5)H26春AP午前
問18 仮想記憶方式において,論理アドレスから物理アドレスへの変換を行うのはいつか。
ア 主記憶に存在するページをアクセスするとき
イ ページフォールドが発生したとき
ウ ページを主記憶にページインするとき
エ ページを補助記憶にページアウトするとき

⇒正解は、ア

(6)H17春SW午前
問26 仮想記憶方式において,仮想アドレスと物理アドレスとを対応付けるアドレス変換機能に付加情報を与えることで,実現が容易になるものはどれか。
ア オーバレイ      ウ メモリインタリーブ
イ 記憶保護       エ メモリコンパクション

⇒正解は、イ

(7)平成28年秋期 午前 問18

問18 プログラムで使用可能な実メモリ枠が3ページである仮想記憶システムにおいて大きさ6ページのプログラムが実行されたとき,ページフォールトは何回発生するか。ここで,プログラム実行時のページ読込み順序は, 0,1,2, 3,4,0,2,4,3,1,4,5とする。ページング方式は,LRU (Least Recently Used)とし,初期状態では,実メモリにはいずれのページも読み込まれていないものとする。
ア 9   イ 10   ウ 11   エ 12




正解は、イです。

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