問61 共通フレームによれば,システム化構想の立案で作成されるものはどれか。
ア 企業で将来的に必要となる最上位の業務機能と業務組織を表した業務の全体像
イ 業務手順やコンピュータ入出力情報など実現すべき要件
ウ 日次や月次で行う利用者業務やコンピュータ入出力作業の業務手順
エ 必要なハードウェアやソフトウェアを記述した最上位レベルのシステム方式
【解説】
【正解】 ア
問62 改善の効果を定量的に評価するとき,複数の項目で評価した結果を統合し,定量化する方法として重み付け総合評価法がある。表の中で優先すべき改善案はどれか。
評価項目 | 評価項目の 重み | 改善案 | |||
案1 | 案2 | 案3 | 案4 | ||
省力化 | 4 | 6 | 8 | 2 | 5 |
期間短縮 | 3 | 5 | 5 | 9 | 5 |
資源削減 | 3 | 6 | 4 | 7 | 6 |
ア 案1 イ 案2 ウ 案3 エ 案4
【解説】
単純に、それぞれの案の評価項目の重みを掛けて合計すればいい。すると、案1は、24+15+18=57 、案2は、32+15+12=59、案3は、8+27+21=56、案4は、20+15+18=53です。よって、総合評価が最も高いのは、イの案2です。
【正解】 イ
問63 SOAを説明したものはどれか。
ア 業務体系,データ体系,適用処理体系,技術体系の四つの主要概念から構成され,業務とシステムの最適化を図る。
イ サービスというコンポーネントからソフトウェアを構築することによって,ビジネス変化に対応しやすくする。
ウ データフローダイアグラムを用い,情報に関するモデルと機能に関するモデルを同時に作成する。
エ 連接,選択,反復の三つの論理構造の組合せで,コンポーネントレベルの設計を行う。
【解説】
SOA(Service Oriented Architecture) を直訳すると、「サービス指向アーキテクチャ」になります。システム構築は、自分の部署だけを考えたものになりがちです。これでは、他システムとの連携や、環境の変化にへの対応が遅れます。そこで、SOAでは、各種のサービスとして開発を行い、それらをを柔軟に組み合わせられるようにします。
【正解】 イ
問64 ディジタルディバイドの解消のために取り組むべきことはどれか。
ア IT投資額の見積りを行い,投資目的に基づいて効果目標を設定して,効果目標ごとに目標達成の可能性を事前に評価すること
イ ITを活用した家電や設備などの省エネルギー化やテレワークなどによる業務の効率向上によって,エネルギー消費を削減すること
ウ 情報リテラシの習得機会を増やしたり,情報通信機器や情報サービスが一層利用しやすい環境を整備したりすること
エ 製品や食料品などの生産段階から最終消費段階又は廃棄段階までの全工程について,ICタグを活用して流通情報を追跡可能にすること
【解説】
過去問(H27年春FE午前問71)では、「ディジタルディバイドを説明として、「情報リテラシの有無やITの利用環境の相違などによって生じる,社会的又は経済的な格差」と述べられています。これを解消するためには、選択肢ウにあるような取り組みが求められます。
【正解】 ウ
問65 “システム管理基準”において,情報システムの費用,スケジュール,開発体制,投資効果などを明確にする計画はどれか。
ア 開発計画 イ 事業継続計画 ウ 全体最適化計画 エ 年間運用計画
【解説】
システム管理基準の「開発計画」の中に、「(3)開発計画は、目的、対象業務、費用、スケジュール、開発体制、投資効果等を明確にすること」とあります。ただ、この基準を全て覚えることは不可能です。「情報システムの費用,スケジュール,開発体制」などのキーワードから、「開発計画」であることを判断する必要があります。
【正解】 ア
問78 表は,ある企業の損益計算書である。損益分岐点は何百万円か。
単位 百万円 | ||
項 目 | 内 訳 | 金額 |
売上高 | 700 | |
売上原価 | 変動費 100 | |
固定費 200 | 300 | |
売上総利益 | 400 | |
販売費・一般管理費 | 変動費 40 | |
固定費 300 | 340 | |
営業利益 | 60 |
ア 250 イ 490 ウ 500 エ 625
【解説】
売上高700に対し、固定費は 200 + 300 = 500 、変動費は 100 + 40 = 140、営業利益は60です。
変動費率 = 変動費 ÷ 売上高 = 140 ÷ 700 = 0.2 です。
損益分岐点売上高は、利益がゼロになる売り上げです。その売上高をAとすると、費用は、固定費 + 変動費 = 500 + 0.2 x A になります。よって、 A - (500 + 0.2 x A) = 0 です。 この式からAを求めると、625になります。
【正解】 エ
問79 ソフトウェア開発を外部業者へ委託する際に,納品後一定の期間内に発見された不具合を無償で修復してもらう根拠となる項目として,契約書に記載するものはどれか。
ア 瑕疵担保責任 イ 善管注意義務 ウ 損害賠償責任 エ 秘密保持義務
【解説】
正解はアです。「瑕疵」とは、ソフトウェアのバグと考えればいいでしょう。「瑕疵」は開発した外部業者の責任として、無償で修復してもらうように契約書に記載をするのが「瑕疵担保責任」の項目になります。余談ですが、現場では、「瑕疵」かどうかの判断について、開発側とお客様で意見が食い違うことがよくあります。
【正解】 ア
問80 労働者派遣における派遣元の責任はどれか。
ア 派遣先での時間外労働に関する法令上の届出
イ 派遣労働者に指示する業務の遂行状況の管理
ウ 派遣労働者の休日や休憩時間の適切な取得に関する管理
エ 派遣労働者の日々の就業で必要な職場環境の整備
【解説】
労働者は、派遣先にて、派遣先事業主からの指揮命令を受けます。よって、イ~エを行うことはできず、これらは派遣先事業主が実施をします。しかし、派遣元と派遣労働者は雇用関係にあります。派遣先での時間外労働ができるように、派遣元は法令上の届出をする必要があります。
【正解】 ア