ア クライアント側で業務処理専用のミドルウェアを採用しているので,業務処理の追加・変更などがしやすい。
イ クライアント側で業務処理を行い,サーバ側ではデータベース処理に特化できるので,ハードウェア構成の自由度も高く,拡張性に優れている。
ウ クライアント側の端末には,管理が容易で入出力のGUI 処理だけを扱うシンクライアントを使用することができる。
エ クライアントとサーバ間でSQL文がやリ取りされるので,データ伝送量をネットワークに合わせて最少化できる。
【解説】
3層クライアントサーバシステムは、皆さんがよく使うWebのシステムと考えるとイメージしやすいでしょう。クライアント、アプリケーションサーバ(Webサーバ)、データベースの3つから構成されます。
クライアント側では基本的に処理をしません。なので、アやイは不正解です。また、クライアント側は入力を送るだけなので、シンクライアントで使用もできます。
エですが、SQL文は、サーバ間(アプリケーションサーバとデータベースサーバ)でやりとりされます。
【正解】 ウ
問14 MTBFとMTTRに関する記述として,適切なものはどれか。
ア エラーログや命令トレースの機能によって, MTTRは長くなる。
イ 遠隔保守によって,システムのMTBFは短くなり, MTTRは長くなる。
ウ システムを構成する装置の種類が多いほど,システムのMTBFは長くなる。
エ 予防保守によって,システムのMTBFは長くなる。
【解説】
MTBF(Mean Time Between Failure)は平均故障間隔を意味し、 MTTR(Mean Time To Repair)は平均修復時間を意味します。アのエラーログなどにより、故障の原因を掴むことができます。MTTRは短くなります。イの遠隔保守をすることで、故障を未然に防ぐことができます。つまり、故障しなくなることからMTBFは長くなります。これは、選択肢エでも言えることで、エが正解選択肢です。
また、ウのように、装置が増えれば故障の確率も上がりますから、MTBFは短くなります。
【正解】 エ
問15 2台の処理装置から成るシステムがある。少なくともいずれか一方が正常に動作すればよいときの稼働率と, 2台とも正常に動作しなければならないときの稼働率の差は幾らか。ここで,処理装置の稼働率はいずれも0.9とし,処理装置以外の要因は考慮しないものとする。
ア 0.09 イ 0.10 ウ 0.18 エ 0.19
【解説】
①いずれか一方が正常に動作すればよい→両方壊れなければいい
両方故障する確率は、0.1 x 0.1 =0.01 よって、1 - 0.01 = 0.99 が稼働率になります。
②2台とも正常に動作
稼働率は0.9 x 0.9 = 0.81 です。
両者の差は、0.99 - 0.81 = 0.18 です。
【正解】 ウ
問24 利用者が現在閲覧しているWebページに表示する,Webサイトのトップページからそのページまでの経路情報を何と呼ぶか。
ア サイトマップ イ スクロールバー ウ ナビゲーションバー エ パンくずリスト
【解説】
「パンくず」は、ヘンゼルとグレーテルにて、家に帰るための道しるべとしてパンくずを落としていったことに由来します(でも、鳩に食べられてしまい、道しるべにはならなかったのですが…)。Web上の経路を示すもので、私のサイトでも、以下のような「パンくずリスト」を掲載しています。
カテゴリ:5.午前問題 > 5.2 IPの午前問題
【正解】 エ
問25 DBMSにおいて,スキーマを決める機能はどれか。
ア 機密保護機能 イ 障害回復機能 ウ 定義機能 エ 保全機能
【解説】
【正解】 ウ
問26 インデックス方式のうち,キー値を基にして格納位置を算出するとき,異なったキー値でも同一の算出結果となる可能性があるものはどれか。
ア B+木インデックス
イ 転置インデックス
ウ ハッシュインデックス
エ ビットマップインデックス
【解説】
他の選択肢は覚えなくていいでしょう。ハッシュ関数では、違う値から同じハッシュ値になる可能性がゼロではありません。これを、シノニム(衝突)と言います。
【正解】 ウ
問27 関係“注文記録”の属性間に①~⑥の関数従属性があリ,それに基づいて第3正規形まで正規化を行って,“商品”,“顧客”,“注文”,“注文明細”の各関係に分解した。関係“注文明細”として,適切なものはどれか。ここで, {X,Y}は,属性XとYの組みを表し, X→Yは,XがYを関数的に決定することを表す。また,実線の下線は主キーを表す。
注文記録(注文番号,注文日,顧客番号,顧客名,商品番号,商品名,数量,販売単価)
〔関数従属性〕
①注文番号→注文日
②注文番号→顧客番号
③顧客番号→顧客名
④{注文番号,商品番号}→数量
⑤{注文番号,商品番号}→販売単価
⑥商品番号→商品名
ア 注文明細(注文番号,数量,販売単価)
イ 注文明細(注文番号,顧客番号,数量,販売単価)
ウ 注文明細(注文番号,顧客番号,商品番号,顧客名,数量,販売単価)
エ 注文明細(注文番号,商品番号,数量,販売単価)
【解説】
関数従属性は、Xが決まればYが決まるものを言います。たとえば、注文番号が決ると注文日も決まります。
この中で、注文の明細を一意に決めるには「注文番号」と「商品番号」の2つが必要です(④⑤より)。ですから、選択肢アとイは不適切です。また、ウは顧客番号→顧客名(③より)という、非正規な部分が残っていますから第三正規系になっていません。
【正解】 エ
問28 "出庫記録”表に対するSQL文のうち,最も大きな値が得られるものはどれか。
出庫記録
商品番号 | 日付 | 数量 |
NP200 | 2015-10-10 | 3 |
FP233 | 2015-10-10 | 2 |
NP200 | 2015-10-11 | 1 |
FP233 | 2015-10-11 | 2 |
イ SELECT COUNT(*)FROM出庫記録
ウ SELECT MAX(数量)FROM出庫記録
エ SELECT SUM(数量)FROM出庫記録WHERE日付='2015-10-11'
【解説】
順に見て行きます。
ア:AVG(average)は平均を意味します。よって、平均値は2です。
イ:COUNT(*)はレコードがいくつかるかを意味します。結果は4行です。
ウ:MAXは最大値を意味します。よって、最大値は3です。
エ:SUMは合計を意味します。日付が'2015-10-11'の合計は3です。
この中で、最も大きな値になるのは、イの4です。
【正解】 イ
問29 ロックの両立性に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア トランザクションT1が共有ロックを獲得している資源に対して,トランザクションT2は共有ロックと専有ロックのどちらも獲得することができる。
イ トランザクションT1が共有ロックを獲得している資源に対して,トランザクションT2は共有ロックを獲得することはできるが,専有ロックを獲得することはできない。
ウ トランザクションT1が専有ロックを獲得している資源に対して,トランザクションT2は専有ロックと共有ロックのどちらも獲得することができる。
エ トランザクションT1が専有ロックを獲得している資源に対して,トランザクションT2は専有ロックを獲得することはできるが,共有ロックを獲得することはできない。
【解説】
「専有ロックをしているときは、他の人はロックできない」ことだけを理解しておけば、解ける問題です。正解はイです。
【正解】 イ
問30 1.5 Mビット/秒の伝送路を用いて12 Mバイトのデータを転送するのに必要な伝送時間は何秒か。ここで,伝送路の伝送効率を50%とする。
ア 16 イ 32 ウ 64 エ 128
【解説】
ビットとバイトで単位を揃えることに注意しましょう。12Mバイト = 12 x 8 = 96Mビットです。
伝送時間は、 96 ÷ (1.5 ÷ 2) = 128
【正解】 エ
問31 OSI基本参照モデルの第3層に位置し,通信の経路選択機能や中継機能を果たす層はどれか。
ア セション層 イ データリンク層 ウ トランスポート層 エ ネットワーク層
【正解】 エ
問32 LANに接続されたPCに対して,そのIPアドレスをPCの起動時などに自動設定するために用いるプロトコルはどれか。
ア DHCP イ DNS ウ FTP エ PPP
【解説】
DHCP(Dynamic Host Configration Protocol)とは、言葉の通り、動的にホスト(Host)やPCのネットワークの設定(Configration)をするプロトコル(Protocol)です。
【正解】 ア
問33 IPv4にはなく, IPv6で追加・変更された仕様はどれか。
ア アドレス空間として128ビットを割り当てた。
イ サブネットマスクの導入によって,アドレス空間の有効利用を図った。
ウ ネットワークアドレスとサブネットマスクの対によってIPアドレスを表現した。
エ プライベートアドレスの導入によって,IPアドレスの有効利用を図った。
【解説】
アは正解です。IPv4が32ビットであるのに対し、IPv6は128ビットです。
イはとエは、IPv4からある特徴です。
ウですが、アドレスはネットワークを表す部分とホストを表す部分から成ります。
【正解】 ア
問34 IPv4アドレスに関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 192.168.0.0~192.168.255.255は,クラスCアドレスなのでJPNICへの届出が必要である。
イ 192.168.0.0/24のネットワークアドレスは,192.168.0.0である。
ウ 192.168.0.0/24のブロードキャストアドレスは,192.168.0.0である。
エ 192.168.0.1は,プログラムなどで自分自身と通信する場合に利用されるループバックアドレスである。
【解説】
アはプライベートIPアドレスなので、届け出なしに自由に使えます。イは正解です。ウは、ブロードキャストアドレスは192.168.0.255です。ループバックアドレスは、127.0.0.1などになります。
【正解】 イ
問35 TCP/IPネットワークにおいて, TCPコネクションを識別するために必要な情報の組合せはどれか。
ア IPアドレス,セッションID
イ IPアドレス,ポート番号
ウ MACアドレス,セッションID
エ ポート番号,セッションID
【解説】
セッションはイのIPアドレスとポート番号からなります。覚えましょう!
【正解】 イ