(1)MaaSについて
MaaS(Mobility as a Service)に関しては、基本的には、以下の本を読ませてもらった。とても読みやすい本で、スラスラと読んでしまった。

ページを書いている部分は書籍の引用。
p3「MaaSの目指す世界は、共通している。ひとことで表現すれば、「移動の最適化」である」
「いろんな無駄を省きながら、できるだ公共交通を利用して、快適に目的地へ行きましょう」「「快適」とは、早く着く場合もあれば、物見遊山で行程を楽しむ場合もある」
p36「MaaSとは、マイカー以外の公共交通を使って、最適な移動を実現すること」

以下、面白かったのでメモ
p18「XaaSと書いて、「ザース」と読む」
p19「ZaaSに至っては、Zangyo(残業)、つまり”サービス残業”というダジャレ」

(2)事例
どの地域でも路線バスの採算が合わず、少し小型で地域が運営するコミュニティバスに移行したりもするが、
それでも採算が合わず、やむなく撤退することがある。
兵庫県豊岡市では、「イナカー」と呼ばれる市営のコミュニティバスを走らせている。でも廃止路線が
あったため、チクタクが始まった。運転手は一般市民のようで、7人乗りのミニバン(ノアのようなものか)。運賃は100円や200円なのでとても安い。
https://blogos.com/article/181503/
市が責任を持ち、経費は半減。ドライバーは日当3000円。週3の運行。
利用者がどこで乗ってどこで降りたいのか、というきめ細かなニーズに対応する。利便性はとても高いようだ。

運営はシステム化されて、事務局が電話を受けてシステムに入力すると、運転手のタブレットに表示される仕組みのようす。

(3)CASEのConnected
東大の稗方准教授の研究として、東大のサーバ(つまりクラウド)を使って交通システムを運営している。
しかも、追加予約に対応する部分も改良されているようだ。書籍のP54,p55
以下にも解説がある。
https://is.edu.k.u-tokyo.ac.jp/top-japanese/%E7%A0%94%E7%A9%B6/%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%89%E4%BA%A4%E9%80%9A

→予約時間に余裕を持たせることで、予定した到着時間を守りつつ、追加の乗り合いを許可するという仕組みが好評のようだ。

事業としては、「順風路」という会社が運営している「コンビニクル」がある。以下に解説があるが、とても安いという印象を持った。実際に、東大柏キャンパス付近でも「カシワニクル」として導入されているようだ。一度、乗ってみたい。
http://www.jpz.co.jp/odb/cost.html
「友だち乗合予約」というシステムもある。p60に「高齢の女性のみなさんは、車内でお喋りしたりして、トリップそのものを楽しんでいるのですね」とある。MaaSの目指すところが、移動の最適化であり、それには楽しむという「快適さ」も含まれるの考え方にマッチしていると考える。

三重県玉城町では、コンビニクルのシステムを導入して「元気バス」を運営しているようだ。p61に「東大の稗方は、「人とのつながりなど、社会的な要素を評価する声が目立った」と分析する」とある。ITは人を遠ざけているきらいがあるが(たとえばスマホの普及によりコミュニケーションが薄くなった気がする)、ITの活用で人がつながることができるのは素晴らしい。理想的だと思う。

(4)コネクティッドシティ
・トヨタ自動車は静岡県の工場跡地にコネクティッドシティを設置する。
詳しくはHPにあるが、「あらゆるモノやサービスがつながる実証都市「コネクティッド・シティ」を静岡県裾野市(すそのし)に設置する」とのこと。「Woven City(ウーブン・シティ)」というらしい。
https://japan.cnet.com/article/35147659/