副問い合わせとは、SQL文の中でSQL文を実行する処理です。
メインの処理を主問い合わせ、サブとなるのを副問い合わせと言います。
副問い合わせには、INとEXISTSがあります。

(1)IN
たとえば、過去問(H22春FE午前問31)を参考にすると、以下です。
select 商品番号 FROM 商品
where 商品番号 IN (SELECT 商品番号 FROM 在庫);

これは、「主問い合わせ(副問い合わせ)」の流れになっています。この例では、副問い合わせの結果を踏まえて主問い合わせが行われます。
具体的には、副問い合わせで、在庫がある商品番号が出されます。そして、そこにある商品番号を表示しています。
e1f51e18 

ということは、在庫がある商品番号を表示しているのですね。
はい、そうです。

(2)EXISTS
さきのINで表現したSQL文をEXSITSを使うと以下のようになります。比較のため、INの場合と両方を記載します。
①INの場合
select 商品番号 FROM 在庫
where 商品番号 IN (SELECT 商品番号 FROM 商品);

②EXISTSの場合
select 商品番号 FROM 在庫
where EXISTS (SELECT 商品番号 FROM 在庫 WHERE 商品.商品番号=在庫.商品番号);

EXISTSの場合は、INと違い、True かFalseしか返しません。
また、INの場合、副問い合わせの検索結果をもとに主問い合わせを実行します。EXISTSの場合は、副問い合わせをしながら(1行ずつ)、主問い合わせを1行ずつ実行します(おそらく)。このあたりが、INとEXSITSの違いです。

http://sqlfiddle.com/などを使って試してみたい方は、以下を活用してください。
商品テーブルをX、在庫テーブルをYとしています。

----ここから
/* テーブルXの作成 */
CREATE TABLE X
    (`商品番号` int, `商品名` varchar(8), `単価`  int)
;
    
INSERT INTO X
    (`商品番号`, `商品名`, `単価`)
VALUES
    ('1', 'エアコン', '50000'),
    ('2', 'ミシン', '30000'),
    ('3', 'テレビ', '100000'),
    ('4', '冷蔵庫', '140000'),
    ('5', 'ドライヤー', '12000'),
    ('6', '掃除機', '24000')
;
CREATE TABLE Y
    (`倉庫番号` varchar(3), `商品番号` int, `在庫数` int)
;
    
INSERT INTO Y
    (`倉庫番号`, `商品番号`, `在庫数`)
VALUES
    ('A', '1', '100'),
    ('B', '2', '200'),
    ('C', '3', '100');

ーーーここまで

では実際の問題をみてみましょう。

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問31 "商品"表,“在庫"表に対する次のSQL文と,同じ結果が得られるSQL文はどれか。ここで,下線部は主キーを表す。

SELECT 商品番号 FROM 商品
 WHERE 商品番号 NOT IN (SELECT 商品番号 FROM 在庫)

商品(商品番号,商品名,単価)
在庫(在庫番号,商品番号,在庫数)

ア SELECT 商品番号 FROM 在庫
 WHERE EXISTS (SELECT 商品番号 FROM 商品)
イ SELECT 商品番号 FROM 在庫
 WHERE NOT EXISTS (SELECT 商品番号 FROM 商品)
ウ SELECT 商品番号 FROM 商品
 WHERE EXISTS (SELECT 商品番号 FROM 在庫
  WHERE商品.商品番号=在庫.商品番号)
エ SELECT 商品番号 FROM 商品
 WHERE NOT EXISTS (SELECT 商品番号 FROM 在庫
  WHERE商品.商品番号=在庫.商品番号)
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正解はエです。

以下、少し難しい問題です。

H20秋SW午前問66
問66  "社員"表から,男女それぞれの最年長社員を除くすべての社員を取り出すSQL文とするためにaに入る副問合せはどれか。ここで,“社員"表は次の構造とし,下線部は主キーを表す。

社員(社員番号,社員名,性別,生年月日) ※主キーは社員番号

SELECT 社員番号,社員名 FROM 社員 AS S1 WHERE 生年月日 > ( a )
ア SELECT MIN(生年月日) FROM 社員 AS S2 GROUP BY S2.性別
イ SELECT MIN(生年月日) FROM 社員 AS S2 WHERE S1.生年月日 > S2.生年月日 OR S1.性別=S2.性別
ウ SELECT MIN(生年月日) FROM 社員 AS S2 WHERE S1.性別 = S2.性別
工 SELECT MIN(生年月日) FROM 社員 GROUP BY S2.性別

→正解はウ