貸借対照表は左右で同じ合計になるから、バランスシートと言われる。
でも、なんとなく分かりにくいというか、心の底からスッキリ理解できない。
そう思って、自分で作り上げようと考えてみた。
 
流動資産流動負債

固定負債
固定資産
自己資本

流動資産:現金、売掛金、商品、在庫
固定資産:土地、建物、機械
流動負債:短期の借入金、買掛金
固定負債:長期の借金
自己資本:株式など
※自己資本というのが曖昧でわかりにくいですよね。
では、あなたが会社を設立したと仮定して順にみていきましょう。①手持ちの貯金100万円を資金に会社を設立することにしました。
すると、手元には現金100万円があり、これは自由に使うことができます。
流動資産(現金)100万自己資本100万

②パソコンソフト作成会社を作るので、パソコンを買いました。 
流動資産(現金)20万自己資本100万
固定資産(機械)80万


③ソフトが完成し、購入したCD-ROM(1万円)に格納して100セット販売できるようにしました。
ちょっとわかりにくいですかもね。商品は、資産になります。現金が1万円減り、商品が1万円増えました。
流動資産(現金)19万自己資本100万
流動資産(商品 100)1万

固定資産(機械)80万

※自己資本比率が100%だから良いとか健全という短絡的な考えは捨てましょう。
私も以前は間違えていました。自己資本が100万円あるから、現金が100万円あると私は勘違いしていたのですが、そうではないですね。現金はこの場合19万しかありません。
じゃあ、自己資本比率が高いとなぜいいのか?それは借金がないということです。
借金がないとなぜいいのか?借金がある=悪い、ではありません。借金はいずれ返す必要があり、その分の現金があれば全く問題がありません。この件は後半でも述べます。

④事務所を構えたいので、銀行からお金(3000万)を借りることにしました。 
流動資産(現金)3019万固定負債3000万
流動資産(商品 100)1万

固定資産(機械)80万自己資本100万
この段階では、借金があっても現金がそれ以上あるのでなんら問題はありません。
⑤思い切って小さい事務所を3000万円で買いました。

流動資産(現金)19万固定負債3000万
流動資産(商品 100)1万

固定資産(機械)80万

固定資産(建物)3000万自己資本100万
こうなるとやばいですね。自己資本比率が5%程度で、返せる見込みがありません。自己資本比率が低くて返す見込みがない(現金が少ない)のであれば、企業としては健全ではありません。
⑥オプションをつけるために、外部の協力会社のソフト(または商品)を200万円で買いました。(支払は掛けなので、後払い。)それによって在庫の商品の資産が増えました。 
流動資産(現金)19万流動負債(買掛金)200万
流動資産(商品 100)201万固定負債3000万円
固定資産(機械)80万

固定資産(建物)3000万自己資本100万
この段階では、現金は減りません。実際に買掛金を支払ったら現金と買掛金がなくなります。
⑦1年間で商品100個がすべて売れ、501万円で売れました。商品の原価は201万円だったので、300万円が利益になるので、そのまま利益準備金として自己資本に入れました。 
流動資産(現金)520万流動負債(買掛金)200万
固定資産(機械)80万固定負債3000万円
固定資産(建物)3000万自己資本400万

⑧(実際にはこんな簡単に上場はできませんが)株式公開することにしました。
1株5万円で1000株発行しました。無事に売れました。現金がたくさん入ってきました。
流動資産(現金)5520万流動負債(買掛金)200万
固定資産(機械)80万固定負債3000万円
固定資産(建物)3000万自己資本5400万
自己資本比率がぐっとさがり、ちょっと健全になりましたね。
株で得た資金は借金と違って返す必要がないので、有効な資金調達手段です。