問13 バックアップシステム構成におけるホットサイトに関する記述として,適切なものはどれか。
ア 共同利用型のサイトを用意しておき,障害発生時に,バックアップしておいたデータやプログラムの媒体を搬入してシステムを復元し,業務を再開する。
イ 待機系サイトとして稼働させておき,ネットワークを介して常時データやプログラムの更新を行い,障害発生時に速やかに業務を再開する。
ウ 予備のサイトにハードウェアを用意して,定期的にバックアップしたデータやプログラムの媒体を搬入して保管しておき,障害発生時にはこれら保管物を活用してシステムを復元し,業務を再開する。
エ 予備のサイトをあらかじめ確保しておいて,障害発生時には必要なハードウェア,バックアップしておいたデータやプログラムの媒体を搬入してシステムを復元し,業務を再開する。

【解説】
ホットサイト、ウォームサイト、コールドサイト順に、復旧に時間がかかります。今回問われているのはホットサイトですから、最も再開しやすい状態のものを探せばいいでしょう。
正解はイです。アとウはウォームサイト、コールドサイト、エはハードウェアの搬入から始めていますから、コールドサイトです。

【正解】 イ

問14 東京~大阪及び東京~名古屋がそれぞれ独立した通信回線で接続されている。東京~大阪の稼働率は0.9,東京~名古屋の稼働率は0.8である。東京~大阪の稼働率を0.95以上に改善するために,大阪~名古屋にバックアップ回線を新設することを計画している。新設される回線の稼働率は,最低限幾ら必要か。

ア 0.167  イ 0.205  ウ 0.559  エ 0.625

【解説】
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東京-名古屋間の稼働率をAとします。
全体の稼働率は以下の式になります。
1 - (1 - 0.9) x (1 - 0.8 x A) = 0.95
A = 0.625

【正解】 エ

問24 ある企業では,顧客マスタファイル,商品マスタファイル,担当者マスタファイル及び当月受注ファイルを基にして,月次で受注実績を把握している。各ファイルの項目が表のとおりであるとき,これら四つのファイルを使用して当月分と直前の3か月分の出力が可能な受注実績はどれか。

ファイル項  目備 考
顧客マスタ顧客コード,名称,担当者コード,前月受注
額,2か月前受注額,3か月前受注額
各顧客の担当者は1人
商品マスタ商品コード,名称,前月受注額,2か月前受
注額,3か月前受注額
 ―
担当者マスタ担当者コード,氏名 ―
当月受注顧客コード,商品コード,受注額当月の合計受注額

ア 顧客別の商品別受注実績  イ 商品別の顧客別受注実績
ウ 商品別の担当者別受注実績  エ 担当者別の顧客別受注実績

【解説】
ア、イ:顧客と商品をくくりつけるのは「当月受注」ファイルです。しかし、そのファイルは「当月分」しかなく、直前3か月分は出力できません。
ウ:商品と担当者を直接くくりつけるものはなく、「当月受注」と「顧客マスタ」ファイルが必要です。しかし、アと同様に、直前3か月分は出力できません。
エ:「顧客マスタ」ファイルには直前の3か月分の情報があり、「当月受注」ファイルから、当月分の情報も入手できます。また、「顧客マスタ」ファイルには担当者コードもあります。担当者別の顧客別受注実績を出力可能です。

【正解】 エ

問25 800×600ピクセル,24ビットフルカラーで30フレーム/秒の動画像の配信に最小限必要な帯域幅はおよそ幾らか。ここで,通信時にデータ圧縮は行わないものとする。

ア 350kビット/秒  イ 3.5Mビット/秒  ウ 35Mビット/秒  エ 350Mビット/秒

【解説】
800 x 600 x 24 x 30 = 345.6M(ビット/秒)の帯域が必要です。これを満たせるのは、エだけです。

【正解】 エ

問26 RDBMSにおけるスキーマの説明として,適切なものはどれか。
ア 実表ではない,利用者の視点による仮想的な表である。
イ データの性質,形式,他のデータとの関連などのデータ定義の集合である。
ウ データの挿入,更新,削除,検索などのデータベース操作の総称である。
エ データベースの一貫性を保持するための各種制約条件の総称である。

【解説】
正解はイです。参考までに、アはビュー、ウはSQLに代表されるデータ操作言語です。

【正解】 イ

問28 関係を第3正規形まで正規化して設計する目的はどれか。
ア 値の重複をなくすことによって,格納効率を向上させる。
イ 関係を細かく分解することによって,整合性制約を排除する。
ウ 冗長性を排除することによって,更新時異状を回避する。
エ 属性間の結合度を低下させることによって,更新時のロック待ちを減らす。

【解説】
正規化の目的は、データの矛盾や重複を排除することです。正規化により、データの整合性が確保されますから、データの不整合などといった更新時異状を回避することができます。

【正解】 ウ

問29 データベースのアクセス効率を低下させないために,定期的に実施する処理はどれか。

ア 再編成   イ データベースダンプ  ウ バックアップ  エ ロールバック

【解説】
ちなみに、イのデータベースのダンプとは、データベースを出力することで、バックアップのようなものです。エのロールバックとは、「更新前ジャーナルを用いて,トランザクション開始直前の状態にまでデータを復旧させる(H17秋NW午前問18)。」ことです。

【正解】 ア

問30 トランザクションの同時実行制御に用いられるロックの動作に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア 共有ロック獲得済の資源に対して,別のトランザクションからの新たな共有ロックの獲得を認める。
イ 共有ロック獲得済の資源に対して,別のトランザクションからの新たな専有ロックの獲得を認める。
ウ 専有ロック獲得済の資源に対して,別のトランザクションからの新たな共有ロックの獲得を認める。
エ 専有ロック獲得済の資源に対して,別のトランザクションからの新たな専有ロックの獲得を認める。

【解説】
「専有ロックをしているときは、他の人はロックできない」ことだけを理解しておけば、解ける問題です。正解はアです。

【正解】 ア

問31 符号化速度が192 k ビット/秒の音声データ2.4 Mバイトを,通信速度が128 k ビット/秒のネットワークを用いてダウンロードしながら途切れることなく再生するためには,再生開始前のデータのバッファリング時間として最低何秒間が必要か。
ア 50  イ 100  ウ 150  エ 250

【解説】
「192 k ビット/秒の音声データ2.4 Mバイト」ですから、再生時間は 2.4 x 1000 x 1000 x 8 ÷ (192 x 1000) = 100秒です。
しかし、「通信速度が128 k ビット/秒のネットワーク」を用いると、再生時間は 2.4 x 1000 x 1000 x 8 ÷ (128 x 1000) = 150秒 必要です。よって、差分の50秒を、バッファリングしておけば、途切れることなく再生できます。

【正解】 ア

問32 LANにおいて,伝送距離を延長するために伝送路の途中でデータの信号波形を増幅・整形して,物理層での中継を行う装置はどれか。

ア スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)  イ ブリッジ  ウ リピータ  エ ルータ

【解説】
物理層がキーワードです。正解はウです。ちなみに、アとイはデータリンク層、エはネットワーク層で中継を行います。

【正解】 ウ

問33 TCP/IPネットワークで,データ転送用と制御用に異なるウェルノウンポート番号が割り当てられているプロトコルはどれか。

ア FTP  イ POP3  ウ SMTP  エ SNMP

【解説】
FTPは、21番ポートが制御用ポートで、20番ポートがデータ転送用ポートです。

【正解】 ア

問34 次のネットワークアドレスとサブネットマスクをもつネットワークがある。このネットワークを利用する場合,PCに割り振ってはいけないIPアドレスはどれか。

 ネットワークアドレス:200.170.70.16
 サブネットマスク      :255.255.255.240

ア 200.170.70.17  イ 200.170.70.20  ウ 200.170.70.30  エ 200.170.70.31

【解説】
このネットワークは200.170.70.16/28ですから、 200.170.70.17~30 までのIPアドレスが利用できます。
両端の16と31ですが、200.170.70.16はネットワークアドレスとして利用され、200.170.70.31はブロードキャストですので、利用できません。

【正解】 エ

問35 TCP/IPのネットワークにおいて,サーバとクライアント間で時刻を合わせるためのプロトコルはどれか。
ア ARP  イ ICMP  ウ NTP  エ RIP

【解説】
NTP(Network Time Protocol)は、言葉の通り、ネットワーク(Network)上の機器の時刻(Time)を正確に維持するためのプロトコル(Protocol)です。

【正解】 ウ