業務プロセスの改善と問題解決に関しては、以下のキーワードを理解しましょう。特にBPRが重要です。

(1)ワークフローシステム
ワークフローとは、ワーク(仕事)のフロー(流れ、手順)です。過去問(H22秋IP)を見てみましょう。
問6 ワークフローシステムの活用事例として,最も適切なものはどれか。
ア 機器を購入するに当たり,申請書類の起案からりん議決裁に至るまでの一連の流れをネットワーク上で行う。
イ 資材調達,生産,販売,物流などの情報を一貫して連携することで,無駄な在庫を削減する。
ウ 自社と得意先との間で,見積書や注文書などの商取引の情報をネットワーク経由で相互にやり取りする。
エ 自動車工場の生産ラインにおいて,自工程の生産状況に合わせて,必要な部品を必要なだけ前工程から調達する。
正解はアです。
参考までに、イはSCM、ウはEDI、エはJITのことです。

(2)BPR(Business Process Reengineering)
過去問(H21春IP問20)では、BPRに関して、「企業の業務効率や生産性を改善するために,既存の組織やビジネスルールを全面的に見直して,再構築すること」と述べられています。
過去問(平成27年度春FE)を見てみましょう。
問62 企業活動におけるBPM(Business Process Management)の目的はどれか。
ア 業務プロセスの継続的な改善
イ 経営資源の有効活用
ウ 顧客情報の管理,分析
エ 情報資源の分析,有効活用
BPRは、「企業の業務効率や生産性を改善するために,既存の組織やビジネスルールを全面的に見直して,再構築すること(H21春IP問20)」です。それを継続的に実施するのがBPMになります。
【正解】 ア

別の過去問(H21ST問3)では、「マイケルハマーが提唱するリエンジニアリングの特徴として、「顧客の満足度を高める事を主眼とし、最新の情報技術を用いて業務プロセスと組織を根本的に改革する」と述べられています。これもBPRの内容です。
BPRは、リストラチャリングと比較されることがありますが、リストラは不採算部門の撤退及び縮小で、かなり単純です。一方、リエンジニアリングは、業務プロセスそのものを見直します。

(3)BPO(Business Process Outsourcing)
BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)に関して過去問(H24秋AP午前問62)では、「社内業務のうちコアビジネス以外の業務の一部又は全部を,情報システムと併せて外部に委託することによって,経営資源をコアビジネスに集中させること」とあります。