固定費と変動費
変動費は、言葉の通り、売上に連動して変動する費用です。例えば、夜店でジュースを販売する場合、ジュースの仕入原価が変動費です。ジュースが売れれば売れるほど、原価も上昇します。
 一方、固定費も、言葉の通りで、売上が変動しても固定的にかかる費用です。さきほどのジュースの販売でいうと、人件費や場所代が該当します。こちらは、ジュースが売れても売れなくても、固定的に支払う必要があります。

損益分岐点
損益分岐点は重要です。
過去問(H22春IP)を見てみましょう。
問6 企業の売上高,固定費及び変動費が分かっているとき,損益分岐点比率,損益分岐点売上高及び変動費率は,それぞれ次の式で求めることができる。これらの式から言える適切な記述はどれか。
 損益分岐点比率=損益分岐点売上高÷売上高
 損益分岐点売上高=固定費÷(1一変動費率)
 変動費率=変動費÷売上高
ア 売上に占める固定費が大きいほど,損益分岐点比率は低くなり,利益は増加する。
損益分岐点比率が高いほど,売上に対する利益は多くなる。
損益分岐点比率が低いほど,売上に対する利益は多くなる。
変動費率が高くなれば,損益分岐点比率は低くなり,利益も低下する。
ア:固定費が大きいほど、損益分岐点は高くなります。
イ:損益分岐点比率が高いほど,売上に対する利益は小さくなります。
ウ:正解選択肢です。
エ:変動費率が高くなれば,損益分岐点比率は高くなります。

ここにありますように、損益分岐点売上高は、以下の式で求められます。
 損益分岐点売上高=固定費÷(1一変動費率)
 変動費率=変動費÷売上高

では、過去問(H21春AP午前)を基に、損益分岐点売上高を計算してみましょう。
問77 表は,ある企業の損益計算書である。損益分岐点は何百万円か。
h21

ア 250  イ 490  ウ 500  エ 625
先ほどの式に当てはめます。固定費は200+300=500。売上高700のときの変動費は100+40=140です。
変動費率は、140÷700=0.2。損益分岐点売上高は、500÷(1-0.2)=625です。
よって正解はエです。図に表すと以下になります。
損益分岐点