スマートフォンやパソコンなどの電子機器には、半導体素子と呼ばれる電子部品が使われます。この半導体素子を1つのチップに大規模に統合したものがLSIです。LSI(Large Scale Integration)のフルスペルを見ると、大規模(Large Scale)に統合(Integration)という意味が分かると思います。
LSIをさらに集約したのがシステムLSIです。「複数のLSIで実現していた機能を1チップに集約したもの(H22秋AP問25)」と言えます。

■H22秋AP
問25 システムLSIに関する記述として,適切なものはどれか。
ア コンピュータシステムの動作を管理するために複数のマイコンを集約したLSI
イ 同一機能の複数個のLSIを一つの基板上に集約し,システムを構成したもの
ウ 特定のシステムに適応するように利用者が回路機能を変更できるLSI
工 複数のLSIで実現していた機能を1チップに集約したもの

正解はエ

■H23春ES
問12 LSIの省電力制御技術であるパワーゲーティングの説明として,適切なものはどれか。
ア 動作する必要のない回路ブロックに供給しているクロックを停止することによって,消費電力を減らす。
イ 動作する必要のない回路ブロックへの電源供給を遮断することによって,リーグ電流を減らす。
半導体製造プロセスの微細化によって生じるリーグ電流を,プロセス技術の改良によって減らす。
エ 複数の電圧の電源供給によって,動作周波数の低い回路ブロックには低い電源電圧を供給することで,動作時電力及びリーグ電流を減らす。

正解:イ

■H28春
問22 LSIの省電力制御技術であるパワーゲーティングの説明として,適切なものはどれか。
ア 異なる電圧値の電源を複数もち,動作周波数が低い回路ブロックには低い電源電圧を供給することによって,消費電力を減らす。
イ 動作する必要がない回路ブロックに供給しているクロックを停止することによって,消費電力を減らす。
ウ 動作する必要がない回路ブロックへの電源供給を遮断することによって,消費電力を減らす。
エ 半導体製造プロセスの微細化から生じるリーグ電流の増大を,使用材料などの革新によって抑える。
【正解】ウ

■H23秋AP午前
問23 LSIの故障メカニズムの一つであるESD (Electrostatic Discharge)破壊の説明として,適切なものはどれか。
機械的な力によって,配線が切断されてしまう現象
イ 寄生サイリスタの導通によって,半導体素子が破壊されてしまう現象
ウ 静電気放電によって,半導体素子が破壊されてしまう現象
エ 電流が過度に流れることによって,配線が切断されてしまう現象