MIPS(million instructions per second)
コンピュータの処理性能の一つで、言葉の通り、1秒間に100万個の命令をどれだけ実行できるかを表します。

■過去問
H29秋FE
問9 平均命令実行時間が20ナノ秒のコンピュータがある。このコンピュータの性能は何MIPSか。

ア 5  イ 10  ウ 20  工 50

正解は エ

■H26春
問8 100 MIPSのCPUで動作するシステムにおいて,タイマ割込みが1ミリ秒ごとに発生し,タイマ割込み処理として1万命令が実行される。この割込み処理以外のシステムの処理性能は,何MIPS相当になるか。ここで,CPU稼働率は100%,割込み処理の呼出し及び復帰に伴うオーバヘッドは無視できるものとする。
ア 10     イ 90     ウ 99     エ 99.9
【正解】イ


■H25春
問9 表に示す命令ミックスによるコンピュータの処理性能は何MIPSか。
H25h-問9
ア 11     イ 25     ウ 40     エ 90

【正解】ウ

 

1.SIMDとMIMD

プロセッサの並列処理方式には、データおよび命令が単数か複数かによって、いくつかの方式に分けられます。その中で、代表的なのがSIMDとMIMDです。

(1)SIMD(Single Instruction Multiple Data)

 SIMD は、1つ(Single)の命令(Instruction)で、複数(Multiple)のデータ(Data)に対して並列処理を行います。かつてのプロセッサは、仕事を1つずつしか実行できませんでした。たとえば、各営業所の売上データを調べる仕事があれば、営業所を順に問い合わせるのです。しかし、SIMDによる並列処理ができるプロセッサの登場により、同じ仕事を同時に行えるようになりました。具体的には、「売上データを教えて」という一つの命令で、全営業所のデータに一斉に問い合わせることができます。
応用情報技術者試験を勉強する成子 
ここでいうデータとは、具体的に何なのでしょうか。
ファイルですか?それとも、データベースですか?
あまり厳密に考える必要はありませんが、広い意味で「メモリ」と考えてください。ファイルやDBもメモリにキャッシュされて処理されるからです。

(2)MIMD(Multiple Instruction Multiple Data)

 MIMDは、現在の商用超並列コンピュータの多くが採用しているマルチプロセッサの処理方式です。SIMDは、1つの命令でしたが、MIMDは複数の命令(Multiple Instruction)を並列に実行できます。先の売上データの例でいうと、MIMDによる並列処理によって、売上データだけなく、利益データ、顧客一覧などの複数の問い合わせを一斉に行えるのです。

2.SIMDとMIMDの過去問を解いてみよう

(1)H28春

問9 並列処理方式であるSIMDの説明として,適切なものはどれか。
ア 単一命令ストリームで単一データストリームを処理する方式
イ 単一命令ストリームで複数のデータストリームを処理する方式
ウ 複数の命令ストリームで単一データストリームを処理する方式
エ 複数の命令ストリームで複数のデータストリームを処理する方式






【正解】イ
エはMIMD

(2)H27秋

問9 複数のデータに対して1個の命令で同一の操作を同時並列に行う方式で,マルチメディアデータなどを扱うCPUに採用されているものはどれか。
ア MIMD     イ MISD     ウ SIMD     エ SISD






【正解】ウ

(3)H25春(H27秋問9と同じ)

問8 現在の商用超並列コンピュータの多くが採用しているマルチプロセッサの処理方式の一つであり,プロセッサごとに異なる命令を並列に実行させるものはどれか。
ア CISC     イ MIMD     ウ RISC     エ SIMD






【正解】イ

プログラミング

・プログラム言語は、「コンピュータに対する一連の動作を指示するための人工言語の総称(H25春IP問53不正解選択肢)」です。


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